世は群雄割拠の戦国時代。
わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。
上杉政虎(うえすぎまさとら)が帰国した後、わしは上杉方に付いた関東の諸将を攻略していきました。
同年の11月、わしは上杉方に奪われていた武蔵国北部へ出陣。
武蔵国生野山(いくのやま)で越後より出陣してきた上杉軍と戦闘になったのです。
生野山って現在の埼玉県本庄市と美里町辺りなんだ。
この生野山の戦いでは我が北条軍が勝利し上杉軍は撤退したのです。
しかし政虎はこの戦いには参戦しておらず派兵だけしたようでした。
やはり同年の8月の武田信玄(たけだしんげん)との第4次川中島の戦い(かわなかじまのたたかい)が影響しているのかもしれません。
さらにわしは上杉方に付いた下野国の佐野昌綱(さのまさつな)の唐沢山城(からさわやまじょう)を包囲し、昌綱を降伏させ再び北条方に付けたのです。
政虎さん、援軍を出す余裕はなかったんだね。昌綱さんは孤立して北条方に付いたんだよ。
一方、綱成(つなしげ)は古河城(こがじょう)に向かいました。
古河城には我が北条が擁立した古河公方の足利義氏(あしかがよしうじ)を追い出し、政虎が擁立した足利藤氏(あしかがふじうじ)が入っていたのです。
藤氏の元には里見(さとみ)の家臣と名乗るものが藤氏を救出に来ていました。
藤氏「北条が攻めてきた!さっ、早く逃げよう。わしを里見に連れて行ってくれ!」
里見の家臣「……お前は本当に足利の公方か?」
藤氏「何を言っておる⁈ 早くしろ!」
里見の家臣「……わかった。連れて行ってやるわ。地獄に。」
藤氏「なっ!…ぐぐっ!」
綱成は古河城を攻め城内に入りました。
そこに、
藤氏が倒れていたのです。
綱成「これは…死んでいる。」
美郎(よしろう)「首を絞められています。一体何が…まさか…。」
綱成「まさかとは……我が北条を狙う暗殺者の仕業か?しかし藤氏は関係のない者。」
美郎「暗殺者は…足利茶々丸(あしかがちゃちゃまる)に関係する者ではないですか?」
綱成「茶々丸!!我が北条の祖・早雲(そううん)公が倒した公方ではないか⁈」
足利茶々丸は関東にいたもう1つの公方、堀越公方(ほりこしくぼう)だったんだ。
藤氏がいなくなり、義氏を再び古河公方の地位に付けましたが…暗殺者の謎が残ったのです…。
つづく…
次回をお楽しみに〜
にほんブログ村
宜しければバナーをクリックしてね。