世は群雄割拠の戦国時代。
わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。
1552年、小田原城(おだはらじょう)の城内ではわしの長男で前年に元服した新九郎氏親(しんくろううじちか)が弓矢の鍛練をしていました。
氏親の姿をわしは側近の清水吉政(しみずよしまさ)と見ていました。
吉政「御館様、氏親様は立派に成長し初陣も間近ですな。」
氏康「うむ…いや、まだまだ未熟。これからだ。」
わしは家臣の前では厳しい姿勢を見せましたが、内心は目を細める思いでした。
その夜…
ブスッ!!
翌朝になり…
吉政が慌てて、わしのところに来ました。
吉政「おっ、御館様!!」
氏康「吉政、いかがした?朝早くから慌てて。」
吉政「氏親様が…お亡くなりに…。」
氏康「何っ⁈ 」
氏親の寝所に行くと…氏親と侍女が死んでいたのです。
そこには既に忍びの小太郎(こたろう)が来ていました。
小太郎「御館様…」
氏康「……小太郎、死因は何だ?」
小太郎「2人の首筋を針のようなもので刺された痕があります。」
氏康「針…殺されたのか?」
小太郎「これは忍びの仕業です。2人が寝ている間に刺したと…。」
一体誰が我が子を殺したのか?
小太郎「御館様、申し訳ございません!私らがいながら、こんなことが起きるとは…。」
氏康「我が父・氏綱(うじつな)の暗殺に続き、氏親まで…小太郎、犯人の目星はついているのか?」
小太郎「ハッキリとはわかっておりませぬ。ただ暗殺者の狙いは綱成(つなしげ)様と思っていましたが…小田原にいるとは。」
氏康「我が北条を憎むものの仕業に違いない。小太郎、綱成を小田原に呼ぶのだ。」
小太郎「はっ!!」
氏康「こちらから罠をかける…。」
綱成は平井城(ひらいじょう)攻めを終わらせ、家臣と共に小田原に向かいました。
綱成の側には忍びの美郎(よしろう)も密かに付いてきており護衛しています。
そして、綱成の家臣の中に関政助(せきまさすけ)もいました。
わしは主要な家臣を小田原に集め、氏親の葬儀を行ないました。
集まった家臣たちには氏親は病死したと伝えました。
ただ、綱成だけには事実を伝え、わしの思いを話しました。
葬儀の夜、ついに事は起きたのです…。
つづく…
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