世は群雄割拠の戦国時代。
わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。
1521年、小田原城(おだわらじょう)に2人の少年と家臣であろう武士が我が父・氏綱(うじつな)を訪ねてきました。
家臣であろう武士は負傷をしておりました。その武士は書状を持参していました。
氏綱は3人に会い、書状を受け取りました。
氏綱「これは…今川氏(いまがわし)の家臣・福島正成(くしままさしげ)からの書状。」
家臣であろう武士が話出します。
「私は福島正成様の家臣・浅田三郎(あさださぶろう)と申します。これは…。」
この時、1人の少年が口を開きました。
「我は福島正成の長男、勝千代(かつちよ)でございます。これは我が弟、弁千代(べんちよ)です。」
この少年・勝千代がこの物語の主人公で後の北条綱成(ほうじょうつなしげ)なのです。
氏綱「おぉ、幼少ながら立派な物言いじゃ。書状によると福島は己の身に何かあった時は2人の子を保護してほしいとある。福島はいかがした?」
三郎「正成様は甲斐国の武田信虎(たけだのぶとら)と飯田河原で戦い…討死しました。私は正成様の命で2人のお子をお連れしたのです。」
氏綱「福島は死んだか…しかし今川にはなぜ戻らんのだ?」
三郎「正成様は今川氏の当主・氏親(うじちか)様と対立し、此度の戦は正成様の独断で出陣したのです。」
氏綱「戦に負けた今、氏親殿には頼れぬわけだな…。」
三郎「うっ…」
バタッ
三郎が血を吐き、その場に倒れたのです。
勝千代「三郎!三郎!」
三郎「勝千代様、この負傷ではもう…駄目です。」
勝千代「死んではならん!生きるのじゃ!」
勝千代は涙を流し三郎の手を握りました。
三郎「氏綱様…お2人を、お頼み致します…。勝千代様、泣いてはなりませぬぞ、強く…生きてくだされ……。」
そう言うと、三郎は生き絶えたのです。
勝千代「三郎!!!」
氏綱は勝千代の家臣に対する思いを見て、勝千代と弁千代の兄弟を北条氏で保護することを決めたのでした…。
つづく…


