私は北条早雲(ほうじょうそううん)の子・幻庵(げんあん)です。
(早雲は伊勢早雲(いせそううん)と名乗っています。)
早雲は相模国の小田原城・城主、大森藤頼(おおもりふじより)殿を安心させる為、贈り物や手紙を送り続け、藤頼殿も早雲を信じてきました。
そして早雲はこんな手紙を送りました。
「伊豆で鹿狩りをしていたら鹿が小田原城の裏山に逃げ込んでしまった。伊豆へ追い返す為に申し訳ないが勢子(せこ)を小田原城の裏山に入れさてほしい。」
この手紙を読んだ藤頼殿は2つ返事で申し入れを許可しました。
藤頼「それは大変だ。早雲殿の勢子を入れさせてあげるように。」
藤頼殿よりの返事を聞いた早雲は小太郎(こたろう)とその配下の者を勢子として小田原城下に送り込みました。
そして夜となり…
早雲は小田原城下の民と共に多数の牛を連れて小田原城に近づきました。
早雲「よし、皆!牛の角につけた松明に火をつけよ!」
牛は暴れ走り出します。
さらに勢子に扮した小太郎の配下の兵が火を放ちます。
これを見た小田原城内の兵は慌てふためきます。
「うわっ!大軍が押し寄せてくるぞ!逃げろ!」
城内は大混乱。
城主の藤頼殿は、
「これの大軍は…逃げるのじゃ!」
と一目散に小田原城から逃げ出してしまいました。
その後、空っぽになった小田原城に早雲が入城したのです。
早雲「皆の者!よくやった!大森藤頼はいなくなった。これからは小田原城は伊勢早雲のものである!」
小田原城下の民は声を出して喜びます。
「やったぞ!わしらを助けてくれた伊豆の殿様がわしらの殿様になるのだ!」
「わしらの御館様だ!」
こうして早雲は小田原城を奪取したのです…。
つづく…



