私、足利義満の娘・智子です。
私は兄・義教が赤松満祐に殺害され、守護大名らが赤松討伐にすぐ出陣すると思ったのですが…
守護大名は各々の居館に引きこもったままでした。
この守護大名らの状況を見た満祐は居館に火をつけ、領国の播磨に帰っていったのです。
満祐の軍は義教の首を槍先に刺し、隊列を組んで堂々と京から退去したのでした。
義教殺害の翌日、私は京の外れの小屋で、間者の小百合からそれを聞きました。
私「一体、幕府の首脳部に方々は何をしているのか⁈ なぜ誰も兄の仇を討とうとしないのか?」
小百合「ようやく管領の細川持之殿が評定を開きました。」
私「今さら…」
小百合「次の将軍に義教様の嫡男・千也茶丸様と決定です。」
しかし、管領でありながら義教が討たれても戦おうともせず逃げた持之殿には呆れました。
私「将軍擁立の他に幕府の動きはありませんか?赤松討伐は?」
小百合「義教様を失った幕府は混乱しています。」
私「やはり…。」
義教は強力過ぎる指導者だったのです。
ただ義教は変わりになる者を作っておかなかったが為にこのような有様となったのです。
しばらくして赤松満祐は播磨国・坂本城に入り、ある1人の男を擁立し幕府に対抗しました。
その男とは足利義尊。
私「義尊?何者ですか?」
小百合「……私の兄の子、私の父・足利直冬の孫にあたります。」
私「なんと、小百合の甥とは!」
小百合「私とは面識はありません。多分、義尊は私の存在は知らないでしょう。私は父の晩年に生まれた子ですから。」
小百合「義尊は満祐に利用されているのでしょう。」
私「足利の名を借りて味方を増やそうとしていますね。将軍を殺しておいて味方になる者などいるわけがありません。」
私は討伐軍の編成もままならない幕府に苛立っていました。
そんな中、私らの小屋を訪ねてきた者がいました。
私「あなたは…一休様!」
一休「お久しぶりですな。智子殿。」
訪ねてきたのは私が唯一愛した方、一休宗純様です…。
つづく…

