今回より「俺らは義満の子」・第2部です。
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私、足利義満の娘・智子です。
1428年2月3日、兄・義持が亡くなりました。
私は悲しむ間もありませんでした。
既に後継者を決めるくじ引きの結果が出ている頃だったのです。
結果は見るまでもありません。義持や私の同母兄妹の義円なのです。
私や満済殿、間者の小百合の3人しか知らぬ義持の遺言でくじ引きで義円に当たるように細工したのですから。
結果を見た守護大名らは義円の元へ行き、報告しましたが…
義円「私は辞退致します。私は将軍の器ではござりませぬ。」
と断れました。
困った守護大名らは満済殿に再度要請するように言ってきたのです。
そこで満済殿と私、小百合も同行して義円の元へ行きました。
義円は私が生きていることを知っているのでしょうか…?
満済「義円様…。」
義円「これは満済殿…そちらは…」
義円は私を見て笑顔になりました。
義円「智子!!」
私「…私のことをご存知でしたか?」
義円「うむ。亡き兄上が密かに教えてくれていたのだ。智子は死んではおらぬ、兄上の影として生きておると…。」
そう言う義円は目に涙を潤ませていました。
義円「義持兄の死のことは聞いた。暗殺とは…一体誰が…」
私「わかりませぬ。しかし、必ず見つけてみせます。」
満済「義円様、大名らからお聞きになっているとは思いますが、義持様の後を継いで頂きたいのです。」
義円「断わったはずだか。私は荷が重い。それにくじ引きで決まったとか。」
満済「これは義持様と大名らの総意にござります。お願い致します。」
私「兄上、私からもお願いします。足利将軍家のためです。」
義円は黙ったままでした。
やがて…義円は、
義円「謀ったな。智子、満済殿。」
義円は全てを悟ったような感じです。
満済「…何のことでしょうか?」
義円「これは義持兄の意向であろう。しかも、その意向に反対させぬ為、くじ引きを行なったな。くじ引きはどれを引いても私が当たるように細工もしたのだろう。」
全て当たっていました。
義円「…私は義持兄と同じ母。兄上としては私を選びたいが守護大名らの反対があっては先行き危ういからの。」
私「兄上はわかっていたのですか?」
義円「義持兄が守護大名らに対して苦しんでいたのは知っておった。」
私「確かにこれは義持兄上の願いです。私も同じ母。せびお受けください。」
義円はまた黙ったままで考え込みました。
そして…。
つづく…。
