私、足利義満の娘・智子です。
1428年正月、相国寺の鹿苑院で兄・義持は何者かに矢で襲われましたが、義持はかすり傷と言って何事もなかったかのように正月の祝いをしました。
その翌日、私は義持の側近・満済殿から緊急で呼ばれました。
義持の居館・三条坊門邸に着いた私と間者の小百合はただ事でない雰囲気を感じました。
私「僧が多いですね。一体どうしたのでしょう…?」
小百合「医師の姿も見えます。まさか…。」
そこへ満済殿が慌しく現れました。
満済「智子様!こちらへ!」
私「満済殿、何があったのです?」
満済「御所様が…急に高熱を出して倒れられたのです。」
私と小百合は驚きました。昨日は元気であった義持が急に倒れるとは…。
義持のいる居間に通された私が見たのは床に入り苦しんでいる義持の姿でした。
私「兄上!」
義持「……」
義持の意識はありますが返事はありません。
満済「智子様…これをご覧になってください。」
満済殿は義持の布団をめくり義持の足を見せてくれました。
私「これは…⁈ 」
義持の太腿あたりが大きく腫れ上がっていました。
昨日、賊に矢で襲われ、かすり傷を負ったところなのです。
私「昨日はただのかすり傷とおっしゃってたのに…。これは一体?」
満済「昨日の矢で受けた傷が原因でしょう。」
満済殿は義持を襲った矢を出しました。
小百合「もしかしたら……矢に毒が仕込まれていたのかもしれません。」
私「毒矢!それが高熱の原因!」
満済「先ほどから様々な医師に見させていますが…。」
私「兄上…」
義持は苦しんでいましたが数日後、意識を回復し会話ができるようになりました。
義持「…智子、満済、わしはもう駄目かもしれん。」
義持は死を悟ったかのようでした…。
つづく…

