私、足利義満の娘・智子です。
兄・義持は赤松満祐殿の討伐を強固に進めていました。そのやり方は父・義満のやり方と同じでした。
私「兄上、なぜ今、守護大名の力を削ることをするのですか?」
義持「わしは神より男子誕生の願いをしておる。男子が誕生すれば、すなわちその子が次の将軍だ。それまでに足利将軍家の権力をもっと強めておきたいのだ。」
満済「御所様がいれば充分に強うござります。」
義持「わしとていつ死ぬかわからん。できる時にやっておきたいのだ。」
私「兄上…」
義持が何かに追われているような焦りがあるように私は感じました。
義持の強固な命に幕府の首脳部では討伐に反対の声が出ました。
管領の畠山満家殿は、
「御所様は何を考えておるのだ。満祐殿に何の殿もないのに領地を取り上げるとは。わしは討伐には反対だ。」
と仲介に乗り出します。
さらに討伐軍である一色氏はいろいろと理由をつけて出陣を伸ばし積極的なのは山名氏だけでした。
さらに細川氏も討伐には反対の立場を取りました。
義持と守護大名らとの間に大きな食い違いが生じている状態となりました。
私は満済殿と状況を見るしかありませんでした。
私「守護大名らの反対が多い状況では兄上も討伐はできぬと思いますが…。」
満済「確かそのとおりです。しかし管領の畠山殿ら首脳部は御所様にそうさせているのは赤松持貞殿がいるためだと判断しているようです。」
私「持貞殿は兄上の側近。持貞殿も巻き込まれたに過ぎないのでは?」
満済「御所様の本音を知っているのは私と智子様だけです。」
私「満済殿、この争いは早めに止めねばなりません。大きな争いになる前に…。」
私はこのままでは足利将軍家が危うくなると感じ、満済殿と秘策を練りました。
満祐殿の討伐は実行がされないまま、時が過ぎ、その間に私は間者の小百合にあることを調べさせました。
それは持貞殿のことでした…。
つづく…
