私、足利義満の娘・智子です。
義嗣が去った後、私と間者の小百合は兄・義持の元に戻りませんでした。
小百合「今頃、富樫満成が義持様に義嗣様を殺害したと報告しているはずです。我らは時を待ちましょう。」
私「しかし、兄がそれを信じてしまったら…。」
小百合「密かに義持様の間者と繋がりをつけております。取り急ぎはその間者から伝えてもらいます。」
私「さすがは小百合ですね。」
義持の元に行くまでに私らは京の外れで時を過ごしました。
小百合の予想どおり、富樫満成は偽りを報告していました。
満成「義嗣様が居館に火を放ち、その混乱の中を逃げようとしたので斬りました。」
義持「…義嗣の首は?」
満成「義嗣様は瀕死の状態で燃えさかる火の中に飛び込み、そのまま燃えつきてしまいました。残念ながら首はお持ちできませんでした。」
義持「わかった。下がってよい…。」
この時、既に義持は真実を間者より聞いていたのです。
義持「智子、無事でいてくれよ。わしは待っておるぞ。」
私は小百合と山の小屋で過ごしました。
この間、私は小百合より剣術を学び時が来るのを待ちました。
ある夜、若い僧が訪ねてきました。その僧は顔色が悪く、どうやらお腹を空かしていたようです。
私らは食事を与えると…
僧「いやぁ~5日ぶりに食べ物を口にしました。ありがとうございます。」
私「顔色が良くなりましたね。」
僧「恥ずかしながら、京に向かっていて途中で山で道に迷い、困ったところでした。」
その僧の顔を見ると品のある方のように感じました。
僧は翌朝に私らの元から京へ向かいました。
私「よい天気ですから無事に京に着くでしょう。…あっ!お名前を聞いていませんでしたね。」
僧「おっ、これは名も名乗らず失礼しました。私、一休と申します。」
私「一休様、私は智子と申します。」
小百合「私は小百合です。」
一休様は元気よく京へ向かいました。私は一休様と関係を持つようになるのですが、それは後のことです。
義嗣が去ってから半年後、私らは京へ戻り、義持に会いました…
つづく…

