私、足利義満の娘・智子です。
1408年4月、異母兄の鶴若丸は宮中で元服式を行いました。
それはまるで親王様並の儀式のようだったようです。
鶴若丸は元服して義嗣と名乗りました。
その頃、兄・義持は室町御所にいました。
兄の傍には正室・栄子様がいて2人で行く末を話しています。
義持「父上が言っていた、もう1つの駒とは義嗣のことだったのか…」
栄子「殿、足利家の家督はどうなります?まさか義嗣殿に…」
義持「…わからぬ。」
栄子「わからぬでは困りまする。我らが子はいかがなりまするか⁉︎ 」
巷では兄・義持は廃嫡され義嗣が家督を継ぐとまで噂されました。
しかし!
義嗣の元服から2日後のこと。
私のもとにその報せが入ってきました。
それは父が病に倒れたということです。
私は急ぎ北山第に向かいます。
病の気配などなかった父が突然倒れるとは…何が起こっているのか想像もつきません。
北山第には既に兄・義持が到着していました。
私「兄上、父上にはお会いできましたか?」
義持「いや、まだお会いできぬ。医師がつきっきりで見ておる。」
私「一体…何の病なのでしょう?」
義持「……」
兄は考え込んでいるようで何も答えません。
それから数日後、医師の治療により父は快方に向かいました。
兄や私は父に会うことができましたが、あの権力を誇った父ではありませんでした。
父は兄と私のみ残し、他のものを下げました。
父「…義持、智子。そなたらだけに言っておく。」
私「父上…」
私は父の手をさすりながら父の話を聞きましたが、父の手は冷えていました。
父「…どうやらわしを殺そうとしているものがいるようだ。」
義持、私「!!」
つづく…
