何と精妙な泡だろうか・・・。


 グラスに注いだその先からこれ以上の細やかさがあるだろうかと思うほどの微細な泡が立ち上がっています。
それも瞬時にグラスの液面を埋め尽くしてしまいました。

 ゆっくりと味わってみたいと思っていたシャンパン「コルドン ルージュ」
200年も前の1827年創立のシャンパンメゾンG.H.MUMMの代表的な辛口シャンパンです。


 

 斜めに描かれた赤いリボンのラベルが特徴的なボトルからグラスに注がれると、グラスの底から立ち上る泡が液面を一気に埋め尽くしました。
ビールの泡とは明らかに違うきめ細かな大きさの泡。
泡の筋が次から次へと湧き出て止まりません。

 

 コルドン ルージュの赤いリボンがたすき掛けにボトルに刻み込まれています。
古くはこの勲章の赤いリボンは、17世紀にルイ14世によって設けられた「聖ルイ騎士団の紅綬」の名残で、フランスの最高勲章レジオン・ドヌールを模しています。

 

 ボトルには英国王室の紋章を模したラベルもあります。
エリザベス女王も好んだと言われています。
 

 ジェラール・リジェ・ベレールというフランス・シャンパーニュ地方にあるランス大学の物理学の先生によると、完全に綺麗なグラスからは泡の筋は立ち上らないそうです。

 コルドン ルージュの赤いリボンがグラスにも描かれていますが、このグラスの側面からは泡が出ていません。出ているのは底だけ
底だけから泡が出るように加工され作られているようです。

 泡立つ間に口にすると、やさしさに中にピノ・ノワールのしっかりとした味わい。
前菜の食感とマッチして旨みを引き出しています。
そして、5分経っても一筋の連なりを見せています。

その間、泡ははじける泡はピノ・ノアールの香りを伴って心地良くさせてくれました。

 

 

G.H.MUMMについては、「歴史の波に翻弄された品格と親しみのメゾン G.H.マム・・・シャンパン・メゾン④」こちらをご覧ください。