指導力の差 渡部 昇一 | hide167

指導力の差 渡部 昇一

渡部 昇一
指導力の差



根底的で明確なビジョンこそが基本だ、情報力は想像力と知れ、トップから無限の信頼を得よ、強いというイメージを植えつけよ、生涯「現場」を離れるな…。部下を持つ人に贈る、わかりやすく本質的な「リーダー論」



 豊臣秀吉が才知、才略、器用、根回しの天才とよく言われる。
 それ以上に「英雄的素質」だ、清洲城を修復しろといわれたらパッと3日で引き受けてしまう、墨俣状もパッと一夜で造る。
 
 浅井の離反があり、しんがりをやれと言われれば敢然とやる、毛利を攻めていて信長が殺されたと聞くと、間髪入れずに引き返す、恐れやためらいはない、利害打算を超えた「熱血火の玉精神」が秀吉にはある。

 さらに「太っ腹精神」、領土はバンバン与える、だから一度は秀吉と戦った島津や長曽我部もやがて心服してしまう、比較して、信長、家康などはケチ。

 さらに「底抜けの明るさ」、世界史を見ると、「賽は投げられた」と言ってルビコン川を渡ったシーザー、破れたペルシアのダリウスに「自分はアレクサンダーのごとくありたい、負けてもアレクサンダーに負けるのなら本望だ」と言わしめたアレクサンダー。

 これらの英雄は、みな「熱血火の玉精神」の持ち主であり、かつまた分け前のくれっぷりがいい。破った敵に対しても概して寛大である。

 アレクサンダーは死ぬ前に、「跡継ぎは」と聞かれて、「一番適当な人間を」と実にあっさり言って死んでいるが、 秀吉の晩年はちょっと女々しい。

乃木大将の統率力と教養が必要だと思ったよ