こんにちは。今井です。

 

少し前ですが、日経新聞に土地の相続登記についての記事がありました。

 

内容は、相続などが発生してから三年以内に、土地登記の所有者情報を正しいものに登記することを法律で規定するというものでした。

 

相続?

登記?

 

なんとなく聞いたことはあるけど、よくわからないという方もいらっしゃるかと思います。

 

まず土地登記ですが、日本のすべての土地には「登記簿」が存在します。

これは、土地の番地、面積や用途と共に、所有者の氏名が記載されています。

この登記は公的なものですので、自身の所有権を証明するものになります。

 

この登記の内容が変わった場合には、登記をして新しい情報に変更します。

 

例えば、土地を買った場合は、土地代金の支払いと同時に新しい所有者に名義を変更することが契約書の条文に含まれています。

そうしないと、代金は払ったのに前所有者のままの名義だと、公には買ったことが認められず、所有権が前所有者のものとなってしまいます。

 

ですので、通常登記は常に最新で正しいものにしておくないと不利な状況を自分で作ることになります。

 

ではなぜ、今回法律で規定するのか?

 

それは、相続の場合、新しい所有者に名義変更をしないケースが多いからです。

相続とは、例えば、親が無くなった後、親名義の土地や建物を子供などが譲り受けるものです。

通常は譲り受けた方が登記を変更して、自分の所有物であることを明らかにします。

 

ですが、登記には手数料や税金が必要ですし、書類の作成を司法書士に依頼する場合などはその報酬も必要です。

条件によりますが、数十万単位の費用が掛かります。

 

その為、親が持っていた土地で、今そこに相続した方が住んでいる場合などは、第三者に向けて公的に所有権を主張する状況も考えにくいようなケースでは、費用がもったいないので登記しないということが結構あります。

 

実際、住宅を建築したいというご希望の方で、登記を調べたら、自分も知らないくらい前のご先祖様の名前のままだったということもあります。

名義が「○○座衛門」みたいな感じです^^;

 

こうなると厄介なのが、その土地に住宅ローンを利用して家を建てる場合、抵当権という権利を銀行が付けます。

これは、万が一返済ができなくなった場合、土地・建物を返済の代わりに銀行が差し押さえる権利です。

 

ですので、通常は抵当権をつけないと住宅ローンの借り入れができません。

これは、借りる方がいくら高所得者でも関係ありません。

 

で、この抵当権をつけるためには、所有者の同意が必要で、銀行指定の書類にサインいただき、印鑑証明書を提出する必要があります。

 

もうお判りでしょうか?

自分も見たことが無いご先祖様の印鑑なんて絶対もらえません。笑

ではどうなるかというと、その「○○座衛門」さんの子供、すなわち相続人の承諾が必要になります。

 

その相続人も亡くなっていれば、さらにその相続人、その人も亡くなっていれば…

 

という感じです。

さらに厄介なのは、その相続人が一人なら良いのですが、「○○座衛門」さんに子供が5人いた場合は、その子供5人全員。

さらにその子供に、2人ずつ子供がいたら10人…

さらにその子供に…

 

要するに、倍々ゲームで相続人が増えます。

もうこうなると、親族ではあるけどどこに住んでいるのか?どんな人なのか?

全く分からなくなります。

 

個人で調べられない場合、司法書士など資格のある方は職権で調べることができるので、相続人は何とか見つかる場合が多いです。

 

ですが、その相続人が、素直に印鑑をくれるかはわかりません。

 

土地は資産、要はお金です。

自分に権利があるとわかれば、印鑑を押す代わりに、所有権分のお金を要求される場合もあるでしょうし、そもそも住宅を建てることを認めない。というケースもあります。

 

今回、国が義務化するのもまさに同じ理由で、相続がされないまま長期間放置されると、例えば再開発や道路建築、さらには災害復旧などで土地を使用する場合、許可が取れず事業が進まないということを避ける意図があります。

 

お父さんが持っている土地だから大丈夫。と思って調べたら「実は…」というのを私も実際に経験したことがあります。

 

調べる際は、管轄の法務局に行けば、1件300円程度で登記簿の内容を確認できます。

土地の権利書が手元にない。なんて場合は早めにお調べになったほうが賢明ですよ。

 

今井でした。ではまた。