皆様お疲れ様です


先日の夜の事


娘が突然「散歩でも行こうかな」と


追従するように次男が「俺も行く!」


そして何故か私にも一緒に行こうと言いました


本当はあまり乗り気では無かったんですけど

こういう一つ一つの小さな出来事が

良い思い出となり、また逆に後悔の種となる


そう思ってついて行く事にしました。


行き先は次男が新しく通う中学校!

次男はまだ中学校まで

1人で行ったこと無かったので

登校で道を間違えないように

行ってみよう!となったんです。


と、ここで通学路について

私と娘の意見が衝突


私は学校まで直線的に進むルート

娘は迂回するけど坂道の無いルート


どちらが早く着くかで揉めましたが

結局どちらも譲らずで

行き⇒娘ルート

帰り⇒私ルート

となりました。


本当ならここに長男も割って入り

また意見が分かれたり

してるところだったんでしょうね


そんな事を思い、やっぱり居ないんだ

という気持ちで少し寂しくなりながらも

歩き始めました。


突然ですが

イメージの話なんですけど

家族って全員揃って

一つの大きな丸だと思うんです

そしてその丸がコロコロと進んで

家族の日々が流れていく

そんなイメージです。


ですので我家は長男が居なくなってから

その丸が今は1/5欠けている

その時そんなふうに思ってました。


歩き始めは少し寂しい気持ちでしたが

とはいえ歩き始めれば

意外と何とかなるもので

長男や娘の昔話に中学校でのエピソードや

この今歩いてる道は昔は形が違ったんだよ

なんて話をしながら歩くと

話は盛り上がり、寒い夜でしたが

身体はポカポカ温まってきました。


中学校に着いて体育館には

まだ明かりが灯っていました。


その横にプールがあるのですが

プール設備が古くて嫌だった

という話を娘が始めました。


それを聞いて私は

「だってプールできたの俺が中3の時だよ」と

もう数十年前にプールが出来た事を教えました。


2人とも「へぇーそんなに前からあるんだ」

なんて言いながら

3人の時間が過ぎて行きます。


帰り道の途中

線路の上を渡る橋があるのですが

その真ん中に差しかかった所で

娘が「見て!」と指を差しました。


娘が指差す方向に目を向けると

駅まで真っ直ぐに伸びる線路

その上に沿うように伸びるいくつもの送電線

その送電線の上に無数の黒いものが……




「あれ、全部カラスだよ!」と

娘が教えてくれました。



よく見ると何百というカラスの群れが

そこにいました。


「うぇーキモーーーー」

「すげーーーーー」

私と次男は声を上げました


今まで何度もここを通ってたのに

私は知りませんでした。

初めての発見のように

少しワクワクしました。


すると次男が突然「わーっ!」と

カラスに向かって声を出し

それに驚いたカラスが数羽飛びました。


次男は無邪気に

「飛んだ!飛んだ!」とはしゃいでいました。


近くに民家はありませんが

恥ずかしいので「もうやめて」と

次男にお願いしました

でも私もその時、次男のする事が

面白いなーと思っていました。


本当なら今まではここに長男が居て

ワイワイ盛り上がっていたんですけど

今はもう居ません。


でも居なくても

今なんか楽しい時間だなって

少し思ったんです。


たしかに長男が居なくなって

家族の丸は欠けてしまいましたが

欠けた穴をみんなが埋めている

家族みんなの長男に対する記憶や

想いが欠けた部分を丸にしようとしてる。


これが今の新しい家族のカタチなんだろうか

そんなふうに思いました。


もちろん長男が

いたらもっともっと楽しい事は

間違いないんです。


でも居なくてもなんとなく

楽しく過ごせるようにみんな努力してるのかな

子供達も子供達なりに頑張っているんだな

今はまだ少しいびつな丸だけど

それがコロコロ転がりながら

だんだん自然な丸いカタチに

なっていくのかもしれない

そう思えた時間でした。


家が近くなってきた頃

娘が次男に「私をおぶってみてよ!」と言い

次男も「よーし!」と上着を脱ぎ

私に手渡しました。


娘をおんぶしてヨタヨタと歩く

次男の写真と動画を撮りながら

「大きくなったなー」なんて

娘と言いながら歩き

「もうダメだー!」と娘を下ろした所で

3人でケラケラ笑いました。


長男が居ても居なくても

きっとやってる事に違いは無いんだろうけど

これからはこうやって

新しい家族のカタチを作りながら

長男と一緒に過ごしていくんだろう


笑えるっていいな

やっぱりみんなで一緒に笑っていきたい

今はまだ下を向くことも多いけど

みんなで長男のいる空を見上げられますように


長男と共にみんなで少しでも

笑顔で過ごしていきたいです。


そんな事を思った夜でした。


最後までお読みくださりありがとうございました。