皆様お疲れ様です


息子が亡くなる前までは

葬祭業というものに

ネガティブなイメージしかありませんでした。


そもそも「死」というものが

ネガティブなものなので

どうしてもそれに準じてしまい

怖かったり、目を背けたくなるような

そんな印象の世界に思っていました。


今回、息子が亡くなった事で

葬祭業の方々に大変お世話になったのですが

今まで私が持っていた概念が

完全に崩壊しました。


そんな話を私の体験を交えて

書けたらなんて思っています。


息子が亡くなって、検案が終わり

息子の身体が式場へ運ばれました。


息子にお線香をあげた後

すぐさま1回目の打ち合わせとなりました。


はっきり言ってこの時の記憶は

ほとんどありません

息子の死を受け止める事が出来ず

ただただ泣いている状態

式を担当してくださる支配人の方から

質問や確認をたくさん受けましたが

何と答えたかは覚えてはいません。


ですが私たちの発した言葉の1字1句逃さず

記録していきます。

こんな私のような精神状態の人と打ち合わせを

しなければならないだけでも凄い事ですが

打ち合わせをしながら

亡くなった息子だけでなく私たちの事も

気遣ってくださっていました。


業務上のマナーやマニュアルというものが

しっかりとあるのだろうとは思いますが

息子の事をまるで生きている家族のように

表現していただいたり、私たちの話に

耳を傾ける姿勢や言葉遣い、所作の全てが

心地よく感じていました。


お通夜の前の準備の時に

接着剤が必要になり、買いに行こうと

思ったのですが、時間があまり無かったため

もしあればお借り出来ないかと思い

接着剤を貸していただけないか

聞いてみました。

式場の方は「わかりました、お持ちします」と

言ってくださったので待つことにしました。


しばらくすると息を切らせながら

「はい、どうぞ!」と新品の接着剤を

渡してくださいました。


探してみたら無かったので買ってきました、と


無いなら自分で買いに行ったのにーと

申し訳なくもなりましたが

気遣いに有難く思いました。


お通夜が

終わった後、夕食を取り休んでいると

支配人の方が来てくれました。


「○○さんBBQ好きだって仰ってたので、お肉を買ってきました!焼いて差し上げませんか?」


BBQ好きって言ったかな?というのと

(きっと私が忘れてるだけなのですが笑)

息子の大好物を突然持ってきてくれた支配人さんに

驚きと感謝の気持ちが溢れ涙が出てきました。


家族と残ってた親友4人みんなで

息子の枕元に置いた鉄板でお肉を焼きました


焼いたお肉でお弁当を作って

持たせてあげましょう!


支配人さんはそう仰ってくれて

焼いたお肉と野菜をパックにつめてくれました


「美味しそうなお肉だよ」と

息子に話しかけ涙が止まりません


息子への涙もありましたが

その涙は支配人さんへの感謝もありました。


次の日、告別式の朝


「○○さん推し色が赤なので、赤い布を持ってきました、皆に寄せ書きしてもらうのはいかがでしょう?」

「そしてその寄せ書きも一緒に持たせてあげましょうよ!」


なんという心遣い

またもや推し色が赤って言ったかな?と

記憶が完全に無い私ですが

きっと私が発した言葉を

1ミリも聞き逃してない

という事だったのでしょう。


昨日のお肉に続いてもう…なんていうか…


私にとっては嬉しいサプライズでした


赤い布には私や家族含め

皆で「大好きだよ」とか「また旅行いこうね」

なんて色々書いて、最後棺に掛けました。


ここには書ききれないくらいの細かい事もあるんですけど、私達の担当をして下さった支配人さんには

色々な配慮をしていただいて

本当に感謝してもしきれません。


冒頭で葬祭業にはネガティブなイメージと

書きましたが、実際は全く反対で

大切な人を失って絶望の淵に立っている

家族を普段の生活や幸せに導く大事な一歩の

きっかけをくれる

とっても素敵なお仕事なんだと

心の底から思いました。


私は職種こそ違いますが

同じサービス業に従事している端くれとして

葬祭業という仕事は究極のサービス業だと

思いました。


今私はまだ長い長い暗闇のトンネルの中を

出口も見えない中歩いてる途中だと思います


でも時々足元に灯りがともったりするんです

それは楽しい瞬間や

良い事があった時なんですけど

その瞬間をそう感じられるのは

葬儀を自分の納得出来るまでお手伝いして

くださったり、寄り添ってくださった

式場スタッフの皆様のおかげだと思っています。


葬儀後に支配人の方に上記のようなお礼を申し上げたら、涙を浮かべて

ありがとうございますと

仰ってくださいました

こちらこそありがとうございますって

感じなんですけどね。


斎場からの帰り道

家族に本当に良い所だったなぁーって

ずっと言っていたら娘が

「じゃあパパのときはここでやってあげるね」って

オイオイΣ(;;´ Д`)ノまだはえぇ~から笑


最後までお読みくださりありがとうございました!