俺は大きい身体をしているが小心者で暴力はもちろん嫌いだ。

 

格闘技もスポーツも全く興味ないしやりたいとも思わない。

 

出来れば今みたいになるべく外出をせず家で好きな映画や動画を見ていたい。

 

と言っても小学生の時は親に無理やりクラブに入れられ水泳と野球をやっていた。

 

あっ、ジャニーズに入りたくてクラシックバレエもやっていた。

 

中学の時にやっていたバスケはやりたかった訳ではなく顧問の先生に目を付けられ、怖かったから辞めずに3年間頑張った。

 

そして高校時代に憧れだった軽音楽部に入った。

 

そこでみんなと好きなバンドの話をしたり家でも学校でもギターを弾きまくって本当に楽しかった。

 

そんなある日に高校で柔道大会が開催されることになった。

 

俺のクラスは「電気科」と言って男子のみのクラスでオタクか不良しかいなかった。

 

そこでまた担任の先生に目を付けられ選抜メンバーに選ばれてしまった。

 

柔道大会までの期間の体育の授業はもちろん柔道になり、ひたすら柔道部の先生にしごかれた記憶がある。

 

ただただツラかった。

 

大会前夜に「風邪をひいて学校を休む作戦」を決行し裸で寝た。

 

が迎えた当日の朝は元気一杯だった。

 

大会が始まるとどんどん試合が行われていくのだが他の電気科選抜メンバーは敗退していき、俺の出番になった。

 

相手は機械科の不良。

 

電気科に比べ機械科の不良レベルは高い。

 

試合早々ブン投げ飛ばされて審判の「そこまで!」という声が響き渡り「負けた!終わったぜーー!!」と思ったら「勝者!石原!」と何でかよくわからないが勝っていた。

 

審判に「俺が負けたと思うんですけど!」と逆に詰め寄ったがやはり勝っていた。

 

そしたらどんどん勝ち進んでしまい決勝戦まで進んでしまった。

 

迎えた相手はもちろん柔道部。

 

柔道部 VS 軽音楽部の火ぶたが切って落とされたのだった。

 

結果は、、、、負けた。

 

そりゃそうだ。

 

むしろよくここまで来たもんだ。

 

結果は2位だったがクラスのみんなが褒めてくれた。

 

そして俺をしごいてくれた柔道部の先生も俺のもとにやってきて「柔道やってないのに2位はすごいな!」と褒めてくれた後、俺にこう言った。

 

「短足って柔道に向いてるんだよ!」

 

それから数日間「俺って短足だったんだ。」とモヤモヤを抱えて生活したのであった。

 

 

 

 

 

この画像はその時着ていた柔道着を数年前のハロウィンライブで衣装を忘れたケンちゃんに貸した時の模様である。