少し写真が分かってきた頃、いつか一眼を手にしたいと思ってくれた人向けに、自分なりの解釈で入門書(HELLO! DIGI-ICHI!)を書いたことがあった。
それには載せていなかったが、カメラのモードの使い分けについても記そうと思う。
まずは、Tv(シャッタースピード優先)モード
例えば、Canon製のカメラの場合、本体上部にダイヤルがあって、「A」とか「P」とか書かれたダイヤルがある。
この中に「Tv」モードというものがある。
シャッタースピード優先で撮りたいときはダイヤルをここに合わせる。
Tvモードでは、シャッタースピードとISO感度を撮影者が設定できる。
(絞りはカメラが自動的に決める。)
シャッタースピードを速くするとその「瞬間」を切り取ることができ、遅くすると「残像」を残すことができる。
水しぶきが跳ねているよう(1/1600秒)
シルクのようなイメージ(3.2秒)
速いものを撮る時には、シャッタースピードを速くというのが一般的。
まるで列車が静止しているよう(1/1000秒)
しかし、敢えてシャッタースピード遅くすることで、いろいろな効果が得られる。
たとえば、次の例。
新幹線が通過する様子だが、シャッタースピードを遅め(1/30秒)にして撮っている。
1/30秒という時間は走行する新幹線の速度にとっては、遅すぎるが、停止している新幹線(右側の車両)には十分な時間なので、このような速度差を感じさせることができる写真となる。
また、流し撮りという手法もある。
こちらは、シャッタースピードを遅め(1/40秒)にし、飛んでいる飛行機にカメラを向けながら(動かしながら)撮影したもの。
背景がブレて、飛行機に速度感を与えている。
しかし、飛行機にレンズを向け続けるというのは難しく、なかなか1発では仕留められない。
従ってこういう時は連写をし、中からうまく撮れているものを選ぶことになる。