ある生徒さんの話 | 大隈秀徳のオフィシャルブログ

僕がボイストレーニングとギターを教えている小5の女の子の話です。


彼女と知り合ったのは2年半前、僕が今のマンションに引っ越してきた時に下の駐車場で出会った。

当時彼女は8歳(小3)。


手に持っていたギターを見て「見せて見せて!」って感じで。



数ヶ月後、その子の親友(当時小2の女の子)が僕の教室でギターを習うことになった。


そしたらやっぱり、「私も習いたい!」って言ってきた。
その時は、友達が習い始めたからだろうなと思ってた。



「じゃあ今度ママと一緒に来てね~。」

「でも、ママがダメだって‥」

「そっかあ、ママがいいって言わないと習えないんだよね、ごめんね。」

「じゃあもう一回ママにお願いしてみる。」


翌日、

「お金が無いからダメだって‥、ねえいくら払えばいいの?私のお小遣いで足りる?」

「多分足りないと思うし、足りたとしてもママがいいって言わなきゃ習えないんだ。」



その子は近所に住んでるので道端とかでよく会う。


会うたびに、

「ねえ、習いたいよ~、どうすればいいの?」

「だからママにお願いしな。」


「じゃあ先生がママにお願いして!」

「いやいや、それは先生からは言えないんだ。」

「なんでー?」


「じゃあウチが高校生になったらアルバイトして絶対お金返すから習わせて、お願い!」

「だから、お金じゃなくて、ママがいいって言わなきゃダメなの。」


そんなこんなが一年以上も続いた。

この子本気だなあ~、習えるといいなと思っていた。


そしたら2008年春、ショッキングな出来事が‥!!


なんと、その子の(中1)が僕の教室に入会

ボイストレーニングを習うことになった。



これにその子が激怒
「なんでウチが前からずっと習いたいって言ってるのにウチはダメでお姉ちゃんが習えるの?!」


この時の彼女の形相はすごかった。

僕もなんだか胸が痛かった。

「た、たぶんお姉ちゃんは中学生になったからじゃ‥」


姉に話を聞いてみたらなんだか訳ありで、中学に入学して不登校気味だった姉に学校へちゃんと行くんだったらという条件付きでレッスンの許可が下りたのだそうな。


姉は性格に問題ありで俺のアドバイスもほとんど否定し、最後に「ママが私の生きがいのボイトレを奪うならグレてやる!」と言い帰った。


ごめん、俺もお手上げです。


そして母親から電話があり、姉から聞いていたとおりの事情の説明があり退会することになった。



姉には悪いが、これを妹が大喜び。

妹の背中から太陽が昇ってくるのが見えた。


「お姉ちゃんが辞めたからウチが習えるかもしれない! ねえ、何てお願いしたらいい?」


俺のアドバイスは、

「ママは○○ちゃんが本気でやりたい事に反対はしないと思う。だから○○ちゃんが本気だと思ってないと思う。本気で音楽を勉強したいということを何度も何度もしつこく伝えて本気だということを分かってもらう。そして、逆にどうしたら習わせてくれるかをママに聞いてみたら?」



「買い物のお手伝いするから習わせて!」

「お姉ちゃんの1万円を払わなくてよくなったからウチのを払えるでしょ?」

「今から始めなきゃ間に合わないの!」

「いい子にするから!」



そしてついに、


願いは叶った!!!



「入会申込書ちょーだい!」


慢心の笑顔だった。

俺も嬉しかった。



2008年8月に入会。

8歳だった子が11になっていた。

2年越しの思いが叶ったのです!



すごくない?

こんな子供初めて見たよ!



「君、血液型O型でしょう?」

「うん、何でわかったの?」

O型はコツコツ頑張れるすごい人なんだよ!」

「へえ~、そうなんだあ~。良かった。」


そしてこの子、素質すごいんですよ。

入会して たった4ヶ月でギターで何曲も弾けるようになり、歌もかなりいけそうです。

聞いたメロディをすぐギターで弾けるんですよ。

恐るべし!



「発表会でこの曲がやりたーい!」

って張り切ってます。




本当にやりたかったんだね。






願いが叶って良かった良かった☆