こんにちは。

週の半ばに祝日があるのは嬉しいことですね。

 

さて、今回の本は辻真先さんの『アリスの国の殺人』です。

前にもこのブログに書きましたが、スーパーとポテトが活躍する推理小説を書かれた方です。

 

この本は、日本推理作家協会賞受賞作品です。

スーパーとポテトの本をいくつか読んで、辻さんに興味を持ったので読んでみました。

他にもいくつか借りたので、また追い追い書いていきます。

 

解説によると、「小説の中にさらに小説がある、メタミステリー構造になっている」といっています。

本作の中には、二つの不思議の国があります。

主人公は漫画雑誌の編集者である綿畑克二。活字、とかけてるのかな?

本当は児童文学編集にかかわりたいと思っている、『不思議の国のアリス』の大ファンの主人公です。

克二が勤務する編集社を舞台にした現実世界での殺人事件と、克二の頭の中で(夢で)経験した「ふしぎの国」で起こるチェシャ猫殺害事件と、二つの事件が起こります。

 

克二はどちらも解決に乗り出そうとしますが…

 

私は、本の中に二つの小説が登場するのは、辻さんの本で少し経験したので、そんなに戸惑ったりはしませんでした。

ただ、克二が所属する編集社でのお話よりも、「ふしぎの国」で起こるお話の方が、ずっと面白かったです。

三月ウサギや帽子屋、女王さまに加えて、克二が関わっているマンガに出てくるキャラクターたちも登場します。

ニャロメや伴俊作、鉄人28号など。

ニャロメの出番(セリフ)が多かったのは良かったです。

ニャロメのセリフや仕草だけで笑えました。

また、ふしぎの国のキャラクターたちを通した、言葉遊びの要素もたっぷりで、言葉遊び大好きな私としては最高でした。

 

現実世界で起きた殺人事件に加えて、3人の被害者が出る事件があります。

そのあたりはちょっと…うっ…って感じでした。

 

でも全部を通して面白かったので、他の辻さんの本も読んでみたいと思います。

それではまた次の本で。