JR西日本の中で、特異な運転形態の路線として有名な和田岬線。この和田岬線というのは通称で、正式には山陽本線の支線扱いとなります。山陽本線兵庫駅から和田岬駅まで。途中に川崎重工業への専用線が分岐します。

 この路線は、神戸港に何本もの貨物支線が敷かれていたうちの一つで、1888年(明治21年)に鉄道資材運搬用の路線として開業しました。以後、貨物支線はほとんどレールを剥がされ、この路線は、朝夕の通勤客をメインとした路線として、存続しています。通勤客輸送に特化した路線ということで日中には列車の設定は無く、また、その朝夕の列車は混雑するということで、そこに使用される車両は、特異なものになりました。

 1990年までは、旧型客車のオハ64、オハフ64が使用されていましたが、座席のほとんど撤去し、その残った座席もロングシート。そして、兵庫駅も和田岬駅も下り列車に対して右側しかホームが無いので、客車右側の中央に扉を増設した特異な形態をしていました。

 そして、1990年10月1日に同路線の列車は、客車から気動車に置き換えられ、その運用に就いたのがキハ35、キクハ35でした。

撮影2001年8月26日 鷹取にて

 通勤型気動車でおなじみのキハ35系気動車を改造した300番台です。この写真は、後述する2001年7月1日の電車化以降に鷹取で留置されているところを撮りました。なので、8両すべてが連結された編成となっています。キハ35-300とエンジンを外したキクハ35-300の2両編成を組み、和田岬線で使用されました。写真に写るサイドは、ホームが無い側ですので、中央の非常用に残した扉以外、両端の扉は埋められました。また、2両1エンジンですので、非常に非力な編成ですが、和田岬線で使用する分には問題なかったそうです。

 和田岬線は2001年に電車化され、103系6両編成がその運用に就いています。これまた、数少ない103系の残党が生き残る路線となっています。

 

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