「嘘をつけ」
日本語には,一つの言葉でまったく逆の意味を表す,不思議な言い回しがあります。
一番よく使うものでは,「嘘をつけ」というのがあります
大抵の方は,小さい頃,学校の先生に「嘘をつけ」と言われて,「だから嘘をつきました」と言い返して怒られた方も多いと思います。
この場合,先生は「嘘をつくな」と言う意味で,「嘘をつけ」と言っているわけです
■ニホンゴムツカシイデス
多分,大抵の日本人には,「嘘をつけ」と言われて,本当に「嘘をつく」ことを強要されているのか,それとも「嘘をつくな」と言われているのかは,前後の脈絡で分かると思います。
しかし,もし外国人に,「どうやって判別するのか?」と聞かれたら,どう説明すればよいのでしょうか
これには簡単な見分け方があります。
「嘘をつけ」と言われた人が,すでに「嘘をついている」かどうかです
■「嘘をつけ」の見分け方
「嘘をつけ」と言われて,本当に「嘘をつく」ことを強要されている場合は,まだ「嘘をついていない」必要があります。これから「嘘をつく」からです。
一方,「嘘をつくな」という意味で言われている場合は,「嘘をついている」必要があります。「嘘をついたこと」を戒めているからです
「嘘をつけ」と戒めている場合は,本来意味するべき言葉が大幅に省略されているので,こういう変な表現になっています。
これを,本来の言葉に戻しますと,概ね「(あなたがそんなに嘘をつきたいのなら勝手に)嘘をつけ(もう,私はあなたを見限ったよ。)」というような事を表しています
■「いい加減にしろ」
「いい加減にしろ」も,よく似た言葉ですね。
「いい加減にしろ」と言われて,「いい加減」にすると,大抵「いい加減な奴だ」と怒られます
私が,お父さんの仕事の関係で,日本に住むことになったアメリカ人の子供でしたら,こんな理不尽な事をいろいろ言われたら,きっとぐれると思います
チョットひと休み

