私説・楽しい歴史劇場
妹子「おかしいなぁー。招待状の地図では,この辺りなんだけどなぁー。変な小屋があるけど,まさかあれじゃないよな。って,法隆寺って書いてあるぅーーー
」
太子「おー,よく来たな妹子。まー入ってよ。あっ,ちょっと待った,お土産は
」
妹子「あっ,要りますか。」
太子「当たり前じゃ。只で法隆寺に入ろうなんて,ずうずうしいにも程がある。かたはらいたいわ
」
妹子「はいどうぞ。」
太子「えっ,石ってお前…,草ってお前…
」
妹子「そんなに落ち込まないでくださいよ。」
太子「こちとら,お土産だけが楽しみだったのに
」
妹子「それにしても,いい建物ですね,太子。」
太子「おおっ。君は寺を見る目があるねぇー
」
妹子「もう,立ち直ったんですか…」
太子「ささ,入ってよ。」
(法隆寺の中へ入る)
妹子「何だか,ひどくこざっぱりした建物ですね。」
太子「お菓子でも食べるかね
」
(賞味期限が切れた,「太子饅頭」を勧める)
妹子「太子,1年前に賞味期限が切れてるじゃないですかぁー。」
太子「太子饅頭だぞ,賞味期限など関係ないない。じゃー,僕が食べるよ。ううっ,まずい。妹子,早くお茶を持て
」
妹子「えーっ。自分で入れてくださいよー,太子。僕,客なんですよぉー。」
太子「黙れ。早く持ってきなはれ。私は摂政じゃ。偉いんだぞ
」
妹子「(何で,僕が入れなきゃいけないんだ…)はいどうぞ。」
太子「…(うーむ。思いっきりお茶に指を入れておる。さすがわしが遣隋使に選んだ男じゃ,露骨に地味な嫌がらせをする奴だ。)」
妹子「じゃー,僕そろそろ帰ります。」
太子「えーっ,もう帰っちゃうの。ゆっくりしていきなはれ。」
妹子「遣隋使に行った時の報告書を書かなきゃならないんで,忙しいんですよ。」
(妹子,立ち上がるときに,足がしびれてふらつき,壁にぶつかる)
妹子「太子,この建物,何か揺れてますよ。」
太子「あっ,乱暴に扱っちゃいかんよ。将来,日本で最古の建築物になる予定なんだから
」
(と言っているうちに,手抜き工事の法隆寺が倒壊する)
太子「(初代法隆寺は,妹子の陰謀で倒壊したと日本書紀に書いておいてもらおう…
)」
(おわり)

