蟹 満 寺
今回,バーチャルでご案内しますのは「蟹満寺(かにまんじ)」という,お寺です。
国宝の仏像があるのですが,周りに観光スポットが無いので,観光コースにはまず入っていないと思います
■由緒正しいお寺のようです
このお寺は,JR京都駅から奈良方面へ約40分程度で最寄の駅に着くのですが,最寄の駅が二つあり,一つは「玉水(たまみず)駅」から徒歩25分,もう一つは「棚倉(たなくら)駅」から徒歩20分かかります。
つまり,駅と駅のちょうど真ん中に位置し,駅からはバスもタクシーも出ていないという,それは見事な立地条件です
また,このお寺がユニークなのは,お寺に壁が一切無いので,いったいどこまでがお寺なのか素人(?)には分からないことです。
何でも,奈良時代以前に建立されたお寺で,かなり広大な敷地があったようですが,今では,いわゆる本堂だけが残って,その他の敷地はすべて民家や農地,さらには何と神社になっていたりします。つまり,本堂の隣に民家が立ち並んでいると思っていただければよいです
では,ご案内です。
○お寺の名前を書いた石碑です。壁も門もありませんので,いきなり道路に面しています
○本堂の付属施設です。本堂は工事中でした
○何故か,ソテツか生えていました
○「蟹満寺」のネームプレートです。「蟹」と「蛇」が書かれています(理由は後ほど…)
○警句が書いてありました。「蟹でも恩返しするんだから,人間だったら恩を忘れちゃいけないよ」というような事が書いてあるようです。ごもっともです
○青空に国旗と吹流しがゆれていました。秋晴れでした
■お寺の名前の由来の「蟹の恩返し」って知っておられますか
えーっと,「鶴の恩返し」の間違いではなくて,「蟹の恩返し」なんです。
このお寺のなまえの由来は,何と,あの「今昔物語」に載っているらしい(読んだことが無いんです。汗),「蟹の恩返し」というお話の舞台になったからだそうです
物語を要約しますと…
信心深い老夫婦と娘が,ある日たくさんの「蟹」を助けた。また,後日,「蛇」に襲われていた「蛙」も助けようと,「蛙」を助けるかわりに娘を「蛇」の嫁にやるという約束をしてしまった。どうしたものかと悩んでいると「蛇」がやってきて,いっこうに娘をよこさない一家に業を煮やし家を襲いはじめた。一家は家に閉じこもり,娘がひたすら観音経をとなえたところ,「蛇」の襲撃が収まった。そして家の外には,ハサミでバラバラに切られた「蛇」と無数の「蟹」の死骸が残されていた。
というお話です。 蟹満寺縁起 → ここをクリック
全然,海とは無縁のところに建っているのですが,年に一度の「蟹供養」の法事の時には遠くは関東地方からも,水産会社の方が参拝されるそうです。
ただ,ちょっと気になったのは,この行事は「蟹の供養」と「商売繁盛」が目的らしいのですが,商売が繁盛すると供養する蟹が増えるという矛盾を抱えていることです
ところで,「蛙」が恩返しに来ていたら「蛙満寺」になっていたんでしょうか"o(-_-;*) ウゥム…
……今日の一枚……
お寺までの道沿いに彼岸花が咲いていました








