平成26年6月24日~6月29日の間、西表島、石垣島に蝶の採集に行ってきました。
石垣島は過去に2回ほど行きましたが、採っていない蝶が多数ありました。また西表島は行った事がないので今回の採集を決定しました。
ちょうど梅雨明けをする時期ですし、夏休みで混雑するシーズン前なので余裕をもって採集が出来ると思いこの日程にしました。私の蝶友のI氏との2人の採集旅行です。
セセリチョウ好きの私としては、テツイロビロウドセセリには強いあこがれがありました。
テツイロビロウドセセリはデリスというマメ科の植物(デリスの原産はマレー半島、タイ、カンボジア)を食します。
デリスは、茎や根にロテノンという毒があり昔この毒を利用した漁法があったそうです。昔中国から西表島に移り住んだ漁師によってデリスは西表島に持ち込まれたそうです。
今はこの漁法は日本ではもちろん海外でも禁止されているそう。不思議とこのやり方で魚を採って食べても人体に影響はなかったそうです・・・・。
このデリスの由来や幼虫、成虫の独特の姿はマニアの心を揺さぶります。
西表島でテツイロビロウドセセリの生息で有名な白浜。草地の奥の方はハブが多いので注意です。
私が行った時は地面は乾燥していましたが、雨が多い日はカエルが多くそれを狙うハブが盛んに活動します。特に夕方はハブの活動時間となります。テツイロビロウドセセリ成虫は夕方に飛翔、産卵活動しますがくれぐれも足元に注意してください。
また幼少の小さいハブがススキやサトウキビの葉っぱについていてそれを不用意に手で触って噛まれる事故も結構多いそうです。 幼少のハブでも毒性は、大人のハブとほぼ同等の殺傷力があるそうです。 手元にも注意です。
白浜では通常デリスは沢山、繁茂しています。しかし時々草地が刈られることもあるそうで、そうすると著しく数を減じます。 平成26年6月26日に訪れた時はデリスは沢山見られました。
テツイロのメスは、こういった赤色の新芽に産卵します。この新芽には卵殻と食痕が見られました。
幼虫はデリスの若葉を糸で寄りあわせた巣に潜んでいます。慣れると発見は容易です。
終齢幼虫は写真のような柔らかい大きな形状の若葉を好みます。
これはという葉を開いてみます。
頭が赤いので終齢幼虫です(終齢より若い時は頭は黒い)。ついに巡り会えました。感動!
でも蝶に興味がない人がみたらグロテスクで、ちょっと怖いでしょうね。