杯
突然、不安に襲われる夜がある。何度も何度も自分に言いかせていても、抑えられない不安はあるのだ。…夜が長い。時間が、遅々として進まない。堂々巡りを繰り返していると、いつの間にか、夜明けが近いことに気付く。やがて明るくなり、眠れないまま朝を迎える。しかし想うのだ。安定を望んだわけではない。リスクを承知で踏み込んだ生き方。身を削り、神経をすり減らし、それても実現したいものがある。生まれてきた意味。そして、その役割り。意味を見出さなければ、生きることすら難しい。そんな中で、こうして生きている。悩みは尽きないが、喜びも限りなくある。幸せをどう見出すか。単に息 をしているだけでは、生きていることにはならないのだ。金を稼ぎ、酒を飲み、趣味のゴルフ、女の子に恋をし、歌を唄い、日本を憂い、家族を養い、仲間と語らう。しかし、やはり仕事で成果を出すことに尽きる。仕事で金を稼がなければ、やりたいことは出来ないのだから。そのうえで、堂々と遊ぶのだ。今夜も酒を飲む。喜怒哀楽、様々な酒が盃に注がれる。その盃を、こうして飲み干す。すべてを飲み干すことが、生きるということなのだろう。