レッド・ホット・チリ・ペッパーズのギタリスト、ジョン・フルシアンテが、彼らの最新ヒット曲「The Great Apes」に込められた音楽的な魔法について語りました。この曲は、バンドメンバーのフリーが持ち込んだもので、サビのギターフレーズはフリーがフルシアンテの才能から引き出したものです。フルシアンテは、フガジの影響を受けたスローメロディと速いピッキングを融合させ、独特のサウンドを生み出しています。また、ジョニー・サンダースを彷彿とさせるスライドギターも曲中に登場します。

驚くべきは、アウトロでのフルシアンテとフリーのパート交換です。通常、フルシアンテがメロディを、フリーがコード進行を担当していますが、アウトロでは役割が逆転。フルシアンテがコード進行を弾き、フリーがメロディを奏でることで、新たな響きを生み出しています。フルシアンテは、ストラトキャスターとYamaha SG2000の2本のギターを使い分け、歪みペダルやマーシャルアンプを駆使して、ブラック・サバスを思わせる力強いサウンドを実現しました。

さらに、彼はソロパートでの速弾きにより、通常のダビングが不可能になったと語ります。その解決策として、ディレイとテープスピードの操作による独自のダビング技術を用いました。これにより、テープのわずかなズレが生み出す微妙な違いが、曲に新たな次元を加えています。ファンとしては、フルシアンテのこのような音楽への深い洞察と実験精神が、彼らの音楽を常に新鮮で魅力的なものにしていると感じられます。