5月18日と20日、東京ドームはレッド・ホット・チリ・ペッパーズの「The Unlimited Love Tour」で熱気に包まれました。私たちファンにとって、このライブはただのコンサートではありませんでした。それは、ロックの歴史を刻んだ4人が、音楽という共通言語で私たちと対話した時間でした。
暗闇が訪れ、ステージ上で始まったのはチャド・スミス、フリー、そしてジョン・フルシアンテの即興セッション。彼らの演奏は、まるで音の会話のように、徐々に熱を帯びていきました。フリーの高速スラップベースは、彼がステージに倒れ込むほどの情熱を見せ、ジョンのギターは感情を込めて泣き叫びました。そして、フリーが「Around the World」のイントロを奏で始めた瞬間、アンソニー・キーディスが登場し、彼の雄叫びと共に会場は一気に沸騰しました。
この夜のセットリストは、驚きと感動の連続でした。バンドの演奏は、硬すぎず、緩すぎず、まさに絶妙なバランスでした。スクリーンに映し出されるのは、彼ら4人だけ。それだけで十分、私たちは彼らの存在の大きさを感じ取ることができました。
レッチリの来日公演は、いつも何かしらのサプライズがあります。しかし、今回の公演は、彼らがどれだけ成熟し、進化を遂げたかを示すものでした。彼らの音楽は、時を経ても変わらぬ情熱と技術力を持ち続けています。特にチャドとフリーのグルーヴは、まるで時間を忘れさせるほど若々しく、私たちを魅了し続けました。
この夜、私たちはただの観客ではなく、レッチリと共に音楽を体感し、ロックの一部となったのです。彼らの音楽が、これからも多くの人々に影響を与え続けることを願いながら、私たちはその熱狂の夜を胸に刻みました。