本当にざっくばらんとした記録にしようと思う。
とりあえず飲む前に一番思っていること。
GIDは個人差が大きい病気だけど、私の場合は胸への執着が特にひどい。他人の胸が大きいのを見て何かを思ったりすることは無いけれど、自分に胸がないことが、あるべきものが無いような感覚がしてひどく気持ちが悪い。辛い。
食生活や適切な体操のおかげで、女性ホルモンを摂取する前からアンダー78、トップ85になっている。誰でも3ヶ月あればそのくらいにはなれると思う。私は痩せ型なのでここが限界だ。もう胸に寄せる肉がない。
それでも医師からは女性化乳房の所見を受けた。本当にありがたいことだ。
今日から女性ホルモン摂って、もっと食べて太って、胸が出来たらいいな、と思う。体つきとかももう少しそれらしくなったらいいな。
あともう一つ期待していることは、精神的な変化。
生まれつき女性の方(の一部)のように、人間や関係性に熱狂的になれない。推しをあそこまで崇拝したり、特定のカップリングに限界になったり、そういうことが私は出来ない。これは私にとって凄く辛いことだった。
未治療GIDの人間は、精神性に最も重きを置いて生きるものだと思う。そうしていないと正気を保っていられないと思う。
だけど、精神性すら身体から分泌されるホルモン等の影響でこんなに差があるのだと、限界になっている女性を見るたびにそう思わされて、私はずっとひどくひどく辛かった。
今日からは『私』の人生を歩んでいけますように、そう思いながら、人生を不可逆に変える錠剤を目の前にしている。
だけど、何故だろう。
こんなにも待ち望んだ日だったはずなのに、ひどく、怖い。
生殖的な問題では無い。子供なんて一生作る気無い。私の子供は絶対に不幸になる━━GIDとは全く無縁の、諸々の理由で。今日は書いたりしないけれど。
怖い理由はきっと、自分の精神。これまで長い間私が私であったもの。私そのもの。それが、これから、変わろうとしている。
その事が、なぜだか酷く怖い。
こんなにも望んでいるはずなのに、昨日から、とても怖い。
言葉に出来ない不思議な感じがしている。
少し心を落ち着かせる必要があるのだと思う。
ああ、ようやく飲める、気分の高まりが止まらない、そして同時に怖さがある。自分のそんな情動に対する困惑も入り混じって、本当に奇妙な気持ちだ。
でも一生に一度しか味わえない感情だろうから、安定剤で鎮めたりはせずにもう少しこのままでいたい。
エチニラ0.05mg1錠、マレフェMTF10mg1錠、1日1回から。
やっぱり、怖い。
こんなにも怖いのは、私がGIDであるが故に、精神性だけを自分の存在と認めてきて、それに重きを置きすぎていて、そして、それが根本的に変わり得るからだろうか?
分からない。
だけど、何があろうと、絶対に今日飲む。
飲まなければ『私』の人生を歩むことは出来ないのだし、
何より飲むのが楽しみで胸の高まりがいつまでも治まらないから。