笑う門には福来る —「笑顔」は誰かを傷つけるためじゃない
「笑う門には福来る」
昔からあるこのことわざは、
「笑顔の絶えない家庭には、自然と幸せが集まってくる」
という意味です。
発達障害の子育てをしていると、この言葉を聞いて
「そんなに笑ってなんかいられないよ」
と思う日もあります。
癇癪、こだわり、予定変更へのパニック。
周りから理解されず、親だって疲れ切ってしまう。
そんな毎日の中で、無理に笑う必要はありません。
でも、ほんの少し笑顔になれる瞬間は、きっとあります。
子どもが真剣な顔で言った言い間違い。
一生懸命作った不思議な工作。
思わず吹き出してしまうような発想。
その小さな笑顔が、家の空気をふっと柔らかくしてくれます。
ただ、一つだけ忘れてはいけないことがあります。
「笑う門には福来る」の”笑う”は、
誰かを笑いものにすることではありません。
発達障害のある子どもの失敗や、
できないことをからかったり、
「またやってるよ」と嘲笑ったりすることは、
その子の心に深い傷を残します。
兄弟や友達同士でも同じです。
誰かを下げて生まれる笑いは、一瞬盛り上がるかもしれません。
でも、その笑いは安心や幸せにはつながりません。
本当の笑顔は、
「一緒に笑えること」。
失敗しても、
「そんなこともあるね。」
「面白かったね。」
と安心できる空気がある家庭は、子どもにとって安全基地になります。
笑顔には、不思議な力があります。
親が少し笑うと、子どもも安心する。
子どもが笑うと、親も少し肩の力が抜ける。
その積み重ねが、家庭の雰囲気を少しずつ変えていくのです。
毎日たくさん笑えなくても大丈夫。
今日は一回だけでもいい。
親子で同じものを見て笑えたなら、
それはもう「福」が来ている証拠なのかもしれません。
今日のことわざ
「笑う門には福来る」
誰かを傷つける笑いではなく、
誰かを安心させる笑顔を。
その笑顔が、きっと家族に小さな幸せを運んできてくれます。