最近よく、ケーブルテレビの「ミュージック・エア・ネットワーク」という

音楽関係専門チャンネルを見ているんです。・・・ってか、ここ6~7年ずっと!

普通に最近のヒットチャート中心の番組と違い、かなりNHKアーカイブス寄りの・・・

貴重な過去のライブ映像が「これでもかっ!!」っつ~くらい流れちゃうんです。


70年代~80年代の洋楽ロックを愛するヒダノさんとしては、もう夢のようなチャンネルなので、ツアー中もガンガン録画予約してしまい・・・気がついたら、ハードディスクが溢れている・・・なんてこともありましたね。


その中に、とても興味深い「世界的アーティストが自分を語る」的な番組があります。

以前とても気に入って、何度も繰り返し見ていた「ビリージョエルがアメリカの大学で特別講義を持つ」番組や、「レジェンド・オブ・ジャズ」という巨匠ラムゼイ・ルイスが司会を務める番組など、やはり第一線で活躍するアーティストは持っている言葉が違うんです。


昨日、録画しておいた沢山の番組を編集作業していたら発見したのが、「レジェンド・オブ・ジャズ/フュージョン編」のゲスト、ジョージ・デューク(キーボード)、リー・リトナー(ギター)、マーカス・ミラー(ベース)の3人の言葉でした。


それぞれ70年代を代表するグラミー賞授賞ミュージシャンですが、モダンジャズ、ビ・バップ、ソウル、R&B、ブルース・・・などなど、あらゆるルーツミュージックをベースとしたオリジナル音楽を創り上げ、それを世界中に浸透させた功績があるんです。


マーカス・・・「オレ達のような新参者は、過去と現在をつなぐ為にあらゆる音楽を学び、アレンジして・・・偉大なる先人達の創り上げた音楽との違いを出さなければならい」

ジョージ・・・「いま心配しているのは、若い世代は自由に音楽をやっているつもりが、

非常に保守的になってきている」

リー・・・「偉大なる巨匠達の創り上げた音楽の領域は、尊敬はすれど決して侵してはならない。だから、オリジナルなスタイルを創り上げなければならないのだ」


だいたい要約すると、こんな感じのことを語っていました。


僕が一番共感するのは、偉大なるマーカ・ミラーの言葉。


僕は音楽活動をスタートしはじめた頃、周囲の太鼓業界関係者らから「お前はもっともっと地方の歴史あるお祭りを見て、教わって、勉強しなければいけない」とお叱りを受けていました。そもそもお祭り好きが成長しプロになった訳ではないので、その必要性を全く感じなかった。逆に、21歳で始めた長唄囃子にすっかりはまり込み、「自分が鼓童で勉強してきた日本の和太鼓は、なんて簡単なモノなんだろう・・・」と、ナメてかかっていた時期もありました。

今の僕の太鼓スタイルには、最も影響の大きかった長唄囃子、そしてアフリカ音楽、アラブ音楽、インド音楽、韓国の伝統芸能、クラシックの現代音楽、ジャズ、ロック、フュージョン、ファンク、ブルース、ラテン音楽、ブラジル音楽、民謡、フラメンコ・・・

などなど、ありとあらゆるジャンルが細かく噛み砕かれて、胃の中でバランス良く消化されていると思います。

というか、そうしないと生きていけなかった・・・


それは、偉大な先人達が、常に僕の前に立ちはだかっていたからです。


正直・・・イヤでしたね(苦笑)  ったく、邪魔してくれて!!って、いつも思っていました。 本当に最近ですよビックリマーク巨匠達と仲良く太鼓を叩けるようになったのはべーっだ!


僕には、「これが得意クラッカー」「これをやらせたら天下一品!!」というモノがありません。

ルーツも、伝統もないから・・・

でも、マーカス・ミラーの言う「アレンジしたり、ミックスしたりして、違いを見せた」という部分は、まさに和洋を自在に行き来している僕に、ピッタリなように思います。

こういう言葉を待っていましたメラメラ

まさに、僕も違いをハッキリと見せたから、太鼓の巨匠達も僕の事を知っててくれるんだと思います。


最近とっても素晴らしい方と、お友達になることができましたニコニコ


ヒダノ修一ブログ「ヒダノ修一(太鼓)の ヒダしゅ~くりいむ.読む!!」by Ameba-2009020616160000.jpg

中華料理の鉄人・・・名店「トゥーランドット」総料理長の脇屋友詞さんです('-^*)/

この方も、恐らく・・・お若い頃は苦労されたと思います。


音楽、料理、文学、その他の芸術・・・全ての創作者に課せられた運命。


それは、「チャレンジし続ける勇気と、一瞬の”ひらめき”を生かせない者には、前に進む資格が神から与えられない」と、思います。


ほとんどのモノが世の中に存在する今、まさに・・・過去と現在、そして未来を繋げる橋を架ける事が、僕らや僕らよりも下の世代に最も必要な能力のように思います。