こんばんはとびだすうさぎ2とびだすピスケ2

ご訪問をお待ちしておりましたカナヘイハート


高校の美術の授業で作った絵本の
ご紹介を続けます。

ご覧いただけたらうれしいです。



(最初のお話はこちらからどうぞ)




「風立ち街の窓の丘」③






時計の見た夢は
壊れた自分を泣く主人

だが
主人は自分を捨てた

泣いたのは時計自身だった



少年が時を刻んでいる。
時計盤の上で
手には短針と長針を持って。

「あれは時計です。
彼は時計の虜となったのでしょう。」

少女は少年にそっと触れてみました。

彼の思考が指先より割って入り込み
痺れました。

あぁ、彼は幸せなのですね。
そして
私はここにいてはいけないのですね。

「さあ、行きましょう。」

そう促されて
次の窓を開けようとした時、
振り返れば少年と目が合いました。

少年の顔は少女にそっくりでした。


(続く)


luccaより


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