こんな職業相談場面で
●活用理由
この理論を用いると、クライエントの職業興味や能力(自己評価)を探り、本人にとって望ましい職業選択を支援することが可能となる。この理論に基づいた診断ツールは既に複数開発されているので、これらを利用すると良い。
代表的な診断ツール
・VPI職業興味検査
・VRT職業レディネス・テストのA検査とC検査/VRTカード
進め方
●注意事項
前述した検査を実施する際は、受検前に、その目的をクライエントに合意してもらうこと、そして、検査結果をクライエントとともに検討することが重要である。
持っク滴がないまま検査結果によってクライエントを断定的に決めるけることは、クライエントの福祉にならないので避けなければならない。
●進め方①
診断ツールによって結果の表示は異なるが、いずれも6タイプごとの興味・脳力の強さが表示される。これを手掛かりに、クライエントの実感と合っているか、なぜこのような結果になったのかなどを検討して、自己理解を深めることに本質的な意味がある。
●進め方②
上位タイプ(例えば、RIC、SEAなど)によって職業を特定することが可能ではあるが、短絡的に決定するのではなく自己理解と職業理解を深めることが肝心である。
結果の読み取り方には主に「分化」と「一貫性」の視点がある。
結果を見る視点
●分化とは
パーソナリティの発達の程度を意味する。特定のタイプが比較的高くほかのタイプは低いほど分化しているといえる。逆に、全タイプが高い(あるいは低い)場合は未分化であり、パーソナリティが十分に発達していないと考えられる。学習、趣味・余暇活動、仕事など種々の活動をさらに行っていく必要がある。
●一貫性とは
6タイプ間の関係が理論に則っている程度を意味する。つまり、特定のタイプと、その隣接する
タイプが比較的高く、多角線上のタイプは低い状態。一貫性が低い場合、クライエント固有の事情があると考えられる。
このような2つの視点から、行動傾向やこれまでの活動経験・職業経験を振り返り、クライエントの職業興味や能力をより詳細に明らかにしていくように用いることが望まれる。
この理論の名称と理論家は?
●ヒント1
この理論では、あるパーソナリティ・タイプを持つ人は、同じタイプの職業を選択することによって、職業満足や、職業上の安定と業績を得ることができると考える。
●ヒント2
6つのパーソナリティタイプ(RIASEC)
●ヒント3
この理論提唱者は、人は子どものころからの家庭や学校、親族、友人などの環境との相互の関わりによって、その人独自の自己観や世界観、価値観が生み出され、特徴ある行動傾向が作り出されていくと考えた。
一方で、人は「環境」からも大きく影響される。家庭において親が子供に対して何を褒めて、何を罰するかでも、興味の方向性は異なってくる。同様に、学校における教師、友人などの環境によって、特有のパーソナリティが形成されていく。
●ヒント4
こたえ
ジョン・ホランド(六角形モデル)
参考