こんな職業相談場面で
●活用理由
この理論は、キャリア理論の中で最も古くからあるもののため、職業適性検査やパーソナリティ検査が充実している。ただし、ツールや検査は一つの情報とし、アセスメントや診断は観察や相談を行いながら、総合的に行うことが必要である。
●注意点
特性因子理論は人間の成長や発達についてはあまり考慮がなされていない面があるのは事実。職業相談の場面において職業適性検査を利用する場合には、適材適所の考えに固執せず、これからのキャリア形成に必要となる職業能力を概観し展望することを支援するために用いる、という意識を持つ事が肝要。
この理論の名称と理論家は?
●ヒント1
本理論家は、「人と職業の適合」(個人の能力・特性と職業に求められるスキルが一致するほど個人の仕事における満足度は高くなる)の基本原理としている。
更に、賢い職業選択を実現するポイントとしては、3要素7段階で支援することを提唱している。
「人と職業の適合の基本原理」
・3要素…自分自身、仕事に付随する各種の情報、2グループの関係について正しい理論する
・支援の7段階…個人資料の記述、自己分析、選択と意思決定、カウンセラーによる分析、職業についての外観と展望、推論とアドバイス、選択した職業への適合
●ヒント2
本理論家の特性因子理論は、「急激な経済成長により都市部に集中した労働者を、より効率的に適職に導く」という社会的課題の解決を企図して開発されたと考えられる。
●ヒント3
本理論家は、キャリアガイダンス(職業相談、キャリアカウンセリング、コンサルティング等)の始祖として、名前を挙げられることが多い。本理論家以前にも職探し等の相談支援がなされなかったわけではないが、始祖として名高いのは、本理論家がキャリアガイダンスの考え方や手法を一冊の書籍に体系づけてとりまとめた点による。
●ヒント4
こたえ
フランク・パーソンズ
(職業選択の理論・特性因子論)