060701　ポートレート108 3-1 いい写真とは 2”

こんにちは、

フォトグラファーのヒッキーこと

森藤ヒサシです。

今日の”ポートレート108”です。

今日のテーマは、
"いい写真とは”の続きです。

サブテーマが

- 被写体にパッと目がいくのがいい写真-
です。

昨日は、
"あなたにとっていい写真とは？”

という質問で、
"自分がいいと思った写真がいい写真なのです。"

というようにお伝えしました。

今日は、

私が思うポートレート写真において、
“いい写真”の定義についてお伝えします。

基本的には、

”自分でいいと思った写真がいい写真”、
だと思ってますが、

まあ、お伝えしていく中で、
一つの基準が必要なので、
ここでは、私の思う、いい写真について伝えます。

私は、ポートレート写真を見た時、
"被写体にパッと目がいく写真”
これをいい写真だと、思っています。

フォトグラファー自身は
被写体を撮影しているので、
被写体に目がいくように撮影していると思いますが、

第三者が見た時に、
被写体に目がいくかどうか、

と言うのがポイントなのです。

これは、ポートレートと言っても、
ファッションや、

アパレル広告のポートレートとはちょっと違います。

例えば、

ブランド物の洋服の場合、
モデルさんは、あくまでも

そのブランドイメージにあったモデルさんなので、

写真は、被写体よりも

そのモデルが着ている洋服に目がいくように、
コーディネートされ、撮影されています。

一見、

人物を撮っているようで、
被写体は、モデルが着ている洋服だったりするのです。

私が言っているのは、
あくまでも、人物が主役のポートレート。

では、そのポートレートにおいて、
どういう写真が被写体にパッと目がいく写真かといいますと・・

・被写体にきれいな光が当たっていたり

・被写体だけピントが合っていて、他がボケていたり

・まわりごちゃごちゃしていないで、シンプルに被写体が中心に写っていたり

・被写体に目がいくような構図で撮影されている写真、

あたりが、そうだと思います。

一つ例を出すと、

被写体にだけピントがあっていて

背景がぼけている場合、

人間の目というのは不思議なもので、

まわりがボケていて、

一箇所だけピントが合っていたりすると、
ピントが合っているところに

目がいくようにできているのです。

専門的に言うと、

被写界深度が極端に浅く、
被写体の目だけにピントがあっていたりすると、
そこに目がいくのです。

もう少しわかりやすく言うと、

真っ白の雪の風景の中で、

黒いうさぎがいたりするとします。

真っ白な雪の中で黒い点があると、
人間はそこだけに目がいくんですよ。

反対に考えると、

黒の中で

ひとつだけの光みたいな点があると、
そこに目がいくようになっているのです。

それを考えるだけで、
被写体に目がいく写真を撮影できるようになるのです。

結局は、いい写真というのは、
ただ、シャッターを押しているだけではなく、
考えて撮影されているんですよね。

プロとアマの違いはここが大きいです。

アマチュアカメラマンでも、
偶然いい写真が撮影されることがあります。

でも、それが偶然だと、
再現性がないですよね。

プロは、思ったような写真を撮るために、
いい写真を撮影するために、
どうすればいいか、
とにかく考えているのです。

そういう意味でも、
"被写体にパッと目がいく写真"
がいい写真だと、