東京都立美術館へ、コートールド美術館展を見に行ってきました。

とっても最高に有難いことに
お客さんから差し入れでこのコートールド美術館展のチケットを頂きまして、
晴れて観に行くことができました。歓喜!

603トークライブにもお越しくださっている方で
「ぜひ好きな人と一緒に行ってください!」と
二枚頂いたのですが、603民の皆様はご存知のとおり、
好きな人などはいっこうにできず、
地元の後輩を誘って一緒に行き、
(まあ……こいつも好きな人やし……)と、自分を思いっきり正当化してから臨みました。




さてコートールド美術館展ですが、
ここ最近みた美術展の中で群を抜いて、
私はとても好きで、ひどく感動し、ちょっと泣きました。(感極まりオタク)

私の大好きな印象派の絵画が並んでいるという事ももちろん大きな要因でしたが、
何より東京都立美術館の展示の仕方が天才的でした。


足繁く、都内のさまざまな美術館に通っていると、
ある程度、各美術館の性格のようなものが
分かってきたりなんてしたりするのですが
東京都立美術館は、いつ何時でも、完全に、浪漫派です。

当時を生き抜いてきた画家たちの人生にフォーカスし、
私たちに感情移入させることを簡単にさせてくれます。
(日本語おかしい?)



特に今回の美術展は、時代背景や手法によって
作品を丁寧に読み解かせてくれて、
芸術の秋なことやし、初めて美術館にでも行ってみようかしら?
と思う人がもしいれば、まんきんでおススメしたいです。
とても懇切丁寧な展示の在り方に、美術館側の情熱をも感じて、非常に感動しました。








さてはて!


コートールド美術館展、というのは、
19世紀にコートールドさんという方が
たくさんの絵画を購入し、その絵画が後に高価なものになったため
ほな美術館つくりましょや、と、コートールドさんの個人蔵で作られたものです。


コートールドさんは商人でしたが、
芸術をこよなく愛し、当時まったく結果が出ていなかった画家たちの絵画を愛し、
購入することで彼らを経済的にも精神的にも支えていました。



なんだか私があらすじを解説するのも野暮な気がするので、興味のある方は是非公式サイトを見て頂いた方が分かり良いかなと思います。




美術館に行くといつも、
「こんな素晴らしい状態の絵を見せてくれてありがとう」と、
美術館側や、絵画修復士さんたちに思いを馳せ、
この上ない感謝の気持ちでいっぱいになります。


19世紀、あるいはまた違う年代で、
印象派ならばフランスで、あるいはまた違う地方で、
まだ何者でもなかった人たちが日夜葛藤しながら描いていた絵を
何世紀後かの異国で、私たちが観る事ができるというのは、
本当にとても尊く、素晴らしいことだと感じます。



コートールドさんは、当時サロンで酷評されていた絵画を、自分の感性で、素敵だと思い、購入していました。

私はこれがとても素敵だと感じました。


芸術にわかりやすい尺度はなく、
サロンに入選すれば素晴らしいとされ、酷評されればつまらないものとされていた時代に、
自分の感性で、自分の目利きで、素晴らしいと思い、
さらにそれを購入するという形で行動に起こしていた
コートールドさんの芸術愛がひしひしと伝わる展示で、
いつかコートールド美術館そのものに絶対に行ってみたいと思いました。


コートールドさんは商人でしたが、
購入した絵画に、自分で詩を作って添えていました。
私は、誰が彼を商人と呼ぼうが、
彼は立派な芸術家だったのだと感じました。

やはり一個人が持つ本質的なものは、職業や肩書きに揺さぶられる事はなく、
何を愛し、何をしていたのかで、誰でも何者にでもなれるのだという、
人生の在り方についてすら感じさせられました。



それに何より、コートールドさん、死ぬほどセンスが良い。
ようこんだけのもん集めくさったのう、と、
褒めちぎりそやしたいほどに、センスが死ぬほど良かったです。



ついつい長くなってしまうのでこの辺で。

いつかノルマンディーやアルジャントゥイユ、アルルに行ってみたいです。
この人生で行ってみたいです。
想像するだけでため息がもれるほどに憧れます。


美術展に行くたびに、購入するポストカードは五枚まで、と決めているのですが、
今回ばかりは素晴らしすぎて10枚いったりました。



モネがやっぱり多かったですが、
ブーダンやロートレックの絵画も面白くて購入し、
ルノワールやマネの著名な絵画のものも購入しました。
ピサロの鉄道の絵画、構図が本当に身の毛よだつほど素晴らしくて、迷わず購入しました。
購入してばかりです。幸せです。

カレンダーがとても素敵で欲しかったのですが、
貧乏人がふらりと買える金額のものではなく、
ポストカード10枚で落ち着きました。



思い返すだけでうっとりするほど素敵な空間でした。

オタク全開で何もボケてへんくてお恥ずかしい限り。

ゴッホ展も楽しみです。