ニッチ商材の販売事例

 

本日は家具屋さんの販売事例についてです。

 

ニッチ商材の事例として読んでいただけたら幸いです。

 

 

クライアント様の状況

 

  • お客様:総合家具屋さん
  • 売上:ロングテール戦略で成長中
  • 状況:薄利多売で利益が出ない

 

 

商品数を増やし売上成長!

 

家具屋さんはEC販売戦略フレームのc領域のロングテール販売が勝ちパターンです。

 

EC販売戦略フレームについての記事はこちら

 

 

出店後から商品登録数を増やして、

徐々に売上も上がってきました。

 

しかし大きな課題に直面いたしました。

 

 

 

薄利多売で資金繰りを圧迫

 

課題は薄利多売モデルで粗利が非常に低いことでした。

 

商品を増やして急成長を遂げているため、

在庫高もどんどん大きくなってきています。

 

薄利多売なので資金繰りにも不安がありました。

 

ロングテールなので多くの商品が売れており、中でも高粗利の商品を強化していく方針に切り替えていきました。

 

それが2段ベッドでした。

 

 

 

少子化の今2段ベッド?

 

2段ベッドはご存知の通りお子様向けの商品です。

 

2人以上お子様がいらっしゃるご家庭で多く使われます。

 

少子化問題でこの先市場が縮小して行くのはほぼ確定している商材です。

 

そんな商材に注力していいのか??

 

 

 

 

縮小市場のニッチ商材×ECにチャンス

 

縮小市場のニッチ商材、そこにチャンスがありました。

 

それは少子化問題があり路面店の2段ベッドの販売スペースもそれに合わせてどんどん狭くなり、品揃えも少なくなってきている状況でした。

 

だいたい5種類程度で、多くても10種類とかでしょうか。

 

加えて、以前に比べてマンション暮らしの家庭が増えて、部屋の広さや部屋の数に制限があり、2段ベッドはそんなご家族に提案しやすいものだったことです。

 

 

 

そこで、この家具屋さんがとった施策は2段ベッドで200種類以上のラインナップを揃えて販売しました。

 

 

選びきれないほどの種類の2段ベッド。

 

価格が安いものや、安全性が高いもの、様々なデザインやカラー、などなど選ぶのが大変なほどのラインナップを揃えました。

 

路面店より圧倒的に満足いくお買い物ができるため、一気に2段ベッドのEC化に成功。

 

 

あっという間に月商1億円を超えるお店に成長しました。

 

 

 

ニッチ商材、また今後市場が縮小していく商品には実はチャンスが隠れており、同じやり方で他の成功例も多く生まれました。

 

また別の機会にご紹介いたします。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

また次回の更新もお楽しみに!

 

 

 

 

パン屋さんの薄利を改善した事例

 

 

楽天市場に出店間もないクライアント様の薄利を改善したプロデュース事例です。

 

お買い物するユーザーのお得感はそのまま、粗利率を改善したお話しです。

 

 

クライアント様の状況

 

  • 楽天市場に出店直後
  • 商材:パン
  • オープニングで半額キャンペーンを実施
 
 

オープニングイベントで半額!

オープン当初は集客も苦しく売上もなかなか上がらない日が続きました。

 

ネット通販への参入もかなり後発ではあるので、

思い切って半額キャンペーンを実施。

 

パン10個入りセット

2,980円送料無料
 
 
50%OFF
1,490円送料無料
 
元々安めの価格設定がさらに半額ということで反響は大きかったです。
 
しかしここから「半額の罠」に。
 
 

 

半額じゃないと売れないが薄利。。

パン屋さんの通販成功モデルは、

リピート率が期待できるので、

コストをかけて購入者を集め、

リピートしてもらって利益を回収するモデルが王道です。

 

しかし今回は半額で新規ユーザーを集めたので、

半額の時しかリピートしてもらえない。。

 

という課題にあたってしまっていました。

 

 

 

半額ではなくて倍増で!

薄利になってしまう最大の原因は冷凍便の送料でした。

 

半額時に送料が占めるコストの比率は

65%以上です。

 

やはり単価を下げるとどうしても

送料の比率が上がるので、

値下げはしたくない。

 

値下げしないと売れない。

 

 

倍増で20個

 

 

このジレンマを『倍増』で解決できないかと提案し

テスト的に実施することになりました。

 

2,980円が半額で1,490円10個

通常10個が期間限定で20個(2,980円)

 

1個あたりのパンの価格は、

ユーザーさんからすると半額同様のお得感です。

 

 

 

1カ月半後まで注文殺到!

 

販売直後から半額時同様、

いえむしろ半額時より倍以上の注文が殺到しました。

 

楽天市場では半額などの値引きやクーポンが横行しており、

倍増というのが目新しく、

SNSなどでも注目を浴び、

開始2日で1か月半後の製造分まで注文が殺到しました。

 

出店から初の大型受注でトラブルが起きないように、

売り切れにして販売をいったんストップしました。

 

 

 

粗利は10倍以上!

 

半額時と倍増時の粗利概算が以下です。

 

 

ご覧の通り粗利は約12倍、

粗利率で約7倍近く改善しました。

 

特に送料の割合が高い商品は、

増量キャンペーンは一度試してみてはどうでしょうか?

 

倍増でなくてもいいと思います。

 

ユーザーのお得感そのまま、

粗利を改善したプロジェクトでした!

 

次回の更新もお楽しみに!

 

 

 

 

 

 

EC戦略決定フレーム

 

 

今日はECにおける販売促進の戦略決定フレームについて書きます。

 

色んなことをやっているのに結果がついてこない。

何を注力すればいいかわからない。

 

こんな方がいらっしゃったらぜひ一度読んでみてください。

 

例えば冷蔵庫などの家電製品を扱うお店と、

自家製の餃子を扱う食品のお店と、

やるべきことが違うような気がしませんか?

 

ECでは商品ジャンルごとに特性があり、

成果が出やすい戦略はジャンルで大きく違います。

 

 

 

カテゴリー別マトリクス

 

 


このようにマトリックスを使って分類します。

 

右に行けば行くほどコンバージョン率(CVR・転換率)が高く、衝動買いする商品。

左に行けば行くほど、よく比較検討する商品です。

 

また上がリピート率が高く、下がリピート率が低いものです。

 

それぞれよポジションによって特性ととるべき販促戦略が全く近います。

 

 

 

【A】リピート高&CVR高い 

 

図のAの領域

 

  • 食品
  • 健康食品
  • オリジナルコスメ

などが該当します。

 

リピート率が高く、

衝動買いもしやすい領域です。

 

 

特徴

  • 比較的高粗利
  • 単品リピートモデル
  • 検索から流入少ない
  • 新規獲得が比較的困難

 

 

打ち手

  • リピートの追求
  • LTVを指標とした新規獲得の仕組構築
 

リピートを追求していく、単品リピート通販モデルです。

PB商品など高粗利での販売ができることが多いです。

 

反面検索からの流入が少ないので新規獲得の仕組みを作ることが課題となる方が多いです。

広告を活用することが最も多い商品群です。

 

立ち上げ当初や成長期は、まず新規獲得後のリピートの仕組みを整えてたら、自社にあった新規獲得施策をひたすらテストして行く運営になります。

 

シェア獲得後は商品を増やして別のシェアを獲得していきます。

 

 

 

 

 

 



【B】リピート高&CVR低い

 

図のBの領域

  • 日用品
  • スポーツ用品
  • ファッション
  • ペット用品

 

などが該当します。

 

リピート率は比較的高いですが、他社と比較検討されやすい領域です。

 

 

 

特徴

  • 比較的薄利
  • ロングテールモデル
  • NBも多い
  • 検索流入が期待できる
  • 新規獲得はしやすい
  • ユーザーはリピートするが同じお店で買わないケースも多い

 

 

立ち上げ当初はまず品揃えの充実が肝となります。

しっかり商品登録ができればそれなりに新規もリピートも増えると思います。

 

価格弾力性が強いので売価の調整だけでもある程度の新規獲得とリピーターは獲得できます。

 

例えばトイレットペーパーもこの領域ですが、ユーザーはなくなればリピートしますが、前回買ったお店で買いたいというよりは、再度検索して今一番お得なお店や発送が早いお店で買う傾向があります。

 

 

打ち手

  • 商品の充実
  • フロントエンド商品の競争力維持
  • 送料バー等による単価UP施策
 

フロントエンドとロングテールの粗利ミックスで利益を出していくイメージです。

 

特にフロントエンド商品でリピートを高められたらお店自体のリピート率が上がるので、競合チェックと対策は毎日行いましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

【C】リピート低い&CVR低い

 

図のCの領域

  • 家電
  • 家具
  • 楽器
などが該当します。

 

とにかくリピートが期待できません。

 

そして特に家電などの型番品に代表されるように、ユーザーが他のお店の商品と比較検討して購入するため価格競争がとても激しい商材が多いです。


 

特徴

  • 薄利多売モデル
  • ロングテールモデル
  • NBも多い
  • とにかく検索流入
  • 新規獲得はしやすい
  • リピートは限りなく少ない

 

打ち手

  • とにかく商品数(在庫持たない販売も)
  • ニッチから徐々に広げる
  • フロントエンド商品育成
  • 薄利多売&規模の経済性
 

検索やランキングで以下に上位に、いかに沢山出てくるかを追求します。

 

初期は商品数をとにかく増やします。

 

ロングテールによって売上と利益を作るのですが、中でも売れ筋に関してはOEMなど在庫を沢山持つことによって原価の改善や即日出荷の対応など他社と差別化できます。

 

 

 

 

 

 

【D】リピート低い&CVR高い

図のDの領域

  • 該当なし
Dの領域はデータ分析上該当する商品が少ないです。

 

ここに位置するお店は、C領域のお店で薄利多売のロングテールから少し脱し、オリジナル商品で市場シェアを獲得したお店や、強烈にフロントエンド商品の売上を伸ばしたお店がDに位置します。

 

しいて言えば、C領域のお店が次に目指す領域と言えると思います。

 

 

 

 

 

 

 

  優先的にやるべきことが分かる

 

 

このように商品やジャンルごとの特性を知れば、優先すべき施策やアクションが浮かび上がってきます。

 

闇雲にやったほうがいいことを乱発するより、一度商品にあった施策を整理してみましょう。

 

今回は具体的な打ち手までは書いてませんが、別の機会に事例とともにお伝えします。

 

ご覧いただきありがとうございました!

また次回もお楽しみに♪