TODAY'S
 
― 佐賀の干物屋が切り拓いた、逆転のブランディング戦略 ―

 

 

 

 

1. 背景

 

 

佐賀県唐津市某所。

 

海と山に囲まれた静かな田舎町に、ひとつの小さな干物屋さんがあります。

初めてこの干物を食べた衝撃は忘れられません。お世辞抜きで、「世界一美味しい」と断言する味です。

そのクオリティ品質に、驚きを隠せませんでした。

 

その干物屋さんとの出会いは、今から約10年前でした。

品質、本物にこだわる店長。いつも隣で支え、脇をがっしり支える奥様。

佐賀県唐津市の小さなお店は、二人を中心に、ある商品で日本で一番のECサイトになりました。

しかし_その道のりは、平坦ではありませんでした。

 

 

 

 

2. 課題点

 

 

ECでの干物販売をスタートしてからしばらくは、リピーターや口コミによる購入が増え、売上も順調に伸びていきました。

しかし、市場が拡大するにつれ、明確な壁が立ちはだかります。

 

それは、「競合の増加」と「価格競争」でした。

 

全国には干物屋が数多くあり、安さをウリにしたショップも続々と参入してきます。

その中で、原料や製法に強いこだわりを持つこの干物屋さんは、「値段」での勝負ができません。

 

安い商品には人が流れていきました。

品質では勝っていると確信していても、価格の違いが目立てば、売上シェアは下がります。

 

さらに、追い打ちをかけるように原材料費の高騰が続き、やむなく値上げを行いました。

結果、ますます「普段使いとしての干物」というポジションが弱くなっていきます。

 

かつて「一度食べたら忘れられない」と言われた干物が、今や「高いからちょっと贅沢品」となりつつある。

このままでは、確実にジリ貧になる――そんな危機感が社内にも広がっていきました。

 

 

 

 

3. 手段

 

 

転機となったのは、「干物にこだわるのではなく、“日常に食べてもらえる新しい商品”を開発しよう」という社長の一声でした。

 

売上を干物だけに依存せず、日常の中に溶け込む商品をもう一つ持てたら、強い。

しかも、自社の味づくり・素材選定のノウハウを活かせるものでなければ意味がない。

 

商品開発チームは、そこから試作→検証→フィードバック→再試作のサイクルを、まさに“狂ったように”繰り返しました。

 

その中で、あるひとつの食材が浮かび上がってきます。

それが、「乾燥ワカメ」です。

 

正直、ワカメなんてどこでも売っている。スーパーでも、ネットでも、国産も外国産もある。

でも、この干物屋さんのワカメは一味違いました。

 

何が違うのか?

それは、「歯ごたえ」です。

 

試食してみると、シャキッとした食感がしっかり残る。

それでいて海の香りがやさしく立ち上り、サラダにしても、味噌汁にしても、どこか“ごちそう感”がある。

 

「これは、いける。」

 

ここから、商品化に向けたブラッシュアップが始まります。

単なる“ワカメ”ではなく、この食感を武器にしたブランディングを展開することに決定。

そのトンガリを一言で表現するなら、「歯ごたえが違う、ワカメが主役になる」。

 

そのメッセージを軸に、ECページを構築していきました。

 

 

 

 

4. 結果

 

 

地道な改良と改善を繰り返しながら、ワカメの販売は静かに、しかし確実に伸びていきました。

 

初月は、干物のおまけ扱い。

それが3ヶ月後には、ワカメ目当てでリピートされるお客様が増え始め、1年後には「干物よりもワカメの売上が高い月」まで登場。

 

そして今――

ワカメ商品だけで、EC市場シェアの約40%を占めるまでに成長。

 

全国のワカメ業者が「価格の安さ」で市場に参入してくるなか、

この干物屋さんのワカメは、“高くても売れる”唯一のブランドとして、圧倒的なポジションを築き上げました。

 

他社が追いつけないのは、商品力だけではありません。

それを支えたのは、圧倒的なトンガリの軸・検証力・継続力です。

 

この干物屋さんは、販売を始めてから今に至るまで、月2回のECイベントを一度も欠かしたことがありません。

地道な活動の積み重ねが、ブランドの信頼となり、そして売上へとつながっています。

 

 

 

 

5. 学習点

 

 

このワカメ事例から学べることは、決して「良い商品を作れば売れる」という単純な話ではありません。

ポイントは、以下の3つです。

 

 

① トンガリを明確にする

 

競合が溢れる中で、「何が違うのか?」が一瞬で伝わることは、強烈な武器になります。

この干物屋さんの場合は、“歯ごたえ”という感覚的な価値を、軸として確立しました。

 

 

 

② 検証と改善を繰り返す

 

最初から完璧な商品などありません。

試して、失敗して、直して、また試す。

その回数こそが、商品とお客様の距離を縮め、強いブランドを育てていきます。

 

 

③ 続ける力がすべてを超える

 

「良いことを、当たり前に、ずっとやる」。

これがどれほど難しく、そしてどれほど強いか。

月2回のイベント開催を一度も止めなかったという事実は、何よりもの信頼の証です。

 

 

 

 

佐賀の田舎町で生まれた、ひとつのワカメECブランド。

 

 

そこには、地方だからこその不利や、干物という伝統的な商材の限界がありました。

 

けれど、本質を突き、工夫を重ね、続けてきた先に、確かな成功があったのです。

 

次にブレイクするのは、もしかしたらあなたの「何気ない一品」かもしれません。

大事なのは、トンガリを信じて磨き続けること。

このワカメのように。

 

佐賀の干物屋さん発の、日本一のワカメブランドの物語でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

ニッチ商材の販売事例

 

本日は家具屋さんの販売事例についてです。

 

ニッチ商材の事例として読んでいただけたら幸いです。

 

 

クライアント様の状況

 

  • お客様:総合家具屋さん
  • 売上:ロングテール戦略で成長中
  • 状況:薄利多売で利益が出ない

 

 

商品数を増やし売上成長!

 

家具屋さんはEC販売戦略フレームのc領域のロングテール販売が勝ちパターンです。

 

EC販売戦略フレームについての記事はこちら

 

 

出店後から商品登録数を増やして、

徐々に売上も上がってきました。

 

しかし大きな課題に直面いたしました。

 

 

 

薄利多売で資金繰りを圧迫

 

課題は薄利多売モデルで粗利が非常に低いことでした。

 

商品を増やして急成長を遂げているため、

在庫高もどんどん大きくなってきています。

 

薄利多売なので資金繰りにも不安がありました。

 

ロングテールなので多くの商品が売れており、中でも高粗利の商品を強化していく方針に切り替えていきました。

 

それが2段ベッドでした。

 

 

 

少子化の今2段ベッド?

 

2段ベッドはご存知の通りお子様向けの商品です。

 

2人以上お子様がいらっしゃるご家庭で多く使われます。

 

少子化問題でこの先市場が縮小して行くのはほぼ確定している商材です。

 

そんな商材に注力していいのか??

 

 

 

 

縮小市場のニッチ商材×ECにチャンス

 

縮小市場のニッチ商材、そこにチャンスがありました。

 

それは少子化問題があり路面店の2段ベッドの販売スペースもそれに合わせてどんどん狭くなり、品揃えも少なくなってきている状況でした。

 

だいたい5種類程度で、多くても10種類とかでしょうか。

 

加えて、以前に比べてマンション暮らしの家庭が増えて、部屋の広さや部屋の数に制限があり、2段ベッドはそんなご家族に提案しやすいものだったことです。

 

 

 

そこで、この家具屋さんがとった施策は2段ベッドで200種類以上のラインナップを揃えて販売しました。

 

 

選びきれないほどの種類の2段ベッド。

 

価格が安いものや、安全性が高いもの、様々なデザインやカラー、などなど選ぶのが大変なほどのラインナップを揃えました。

 

路面店より圧倒的に満足いくお買い物ができるため、一気に2段ベッドのEC化に成功。

 

 

あっという間に月商1億円を超えるお店に成長しました。

 

 

 

ニッチ商材、また今後市場が縮小していく商品には実はチャンスが隠れており、同じやり方で他の成功例も多く生まれました。

 

また別の機会にご紹介いたします。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

また次回の更新もお楽しみに!

 

 

 

 

パン屋さんの薄利を改善した事例

 

 

楽天市場に出店間もないクライアント様の薄利を改善したプロデュース事例です。

 

お買い物するユーザーのお得感はそのまま、粗利率を改善したお話しです。

 

 

クライアント様の状況

 

  • 楽天市場に出店直後
  • 商材:パン
  • オープニングで半額キャンペーンを実施
 
 

オープニングイベントで半額!

オープン当初は集客も苦しく売上もなかなか上がらない日が続きました。

 

ネット通販への参入もかなり後発ではあるので、

思い切って半額キャンペーンを実施。

 

パン10個入りセット

2,980円送料無料
 
 
50%OFF
1,490円送料無料
 
元々安めの価格設定がさらに半額ということで反響は大きかったです。
 
しかしここから「半額の罠」に。
 
 

 

半額じゃないと売れないが薄利。。

パン屋さんの通販成功モデルは、

リピート率が期待できるので、

コストをかけて購入者を集め、

リピートしてもらって利益を回収するモデルが王道です。

 

しかし今回は半額で新規ユーザーを集めたので、

半額の時しかリピートしてもらえない。。

 

という課題にあたってしまっていました。

 

 

 

半額ではなくて倍増で!

薄利になってしまう最大の原因は冷凍便の送料でした。

 

半額時に送料が占めるコストの比率は

65%以上です。

 

やはり単価を下げるとどうしても

送料の比率が上がるので、

値下げはしたくない。

 

値下げしないと売れない。

 

 

倍増で20個

 

 

このジレンマを『倍増』で解決できないかと提案し

テスト的に実施することになりました。

 

2,980円が半額で1,490円10個

通常10個が期間限定で20個(2,980円)

 

1個あたりのパンの価格は、

ユーザーさんからすると半額同様のお得感です。

 

 

 

1カ月半後まで注文殺到!

 

販売直後から半額時同様、

いえむしろ半額時より倍以上の注文が殺到しました。

 

楽天市場では半額などの値引きやクーポンが横行しており、

倍増というのが目新しく、

SNSなどでも注目を浴び、

開始2日で1か月半後の製造分まで注文が殺到しました。

 

出店から初の大型受注でトラブルが起きないように、

売り切れにして販売をいったんストップしました。

 

 

 

粗利は10倍以上!

 

半額時と倍増時の粗利概算が以下です。

 

 

ご覧の通り粗利は約12倍、

粗利率で約7倍近く改善しました。

 

特に送料の割合が高い商品は、

増量キャンペーンは一度試してみてはどうでしょうか?

 

倍増でなくてもいいと思います。

 

ユーザーのお得感そのまま、

粗利を改善したプロジェクトでした!

 

次回の更新もお楽しみに!