もう、日本に帰って来て7年も経つのに、未だに耳にするとイラッとすることば。

「大丈夫ですか?」

ありがちなこの場面。

 

ショッピングして、支払いの際に

店員「当店のポイントカードお持ちですか?」

私 「いえ、持ってないです。作ってませんので」

店員「すぐお作りできますよ」

私 「いえ、要らないです」

店員「大丈夫ですか?」

 

また、時として耳にするこの会話。

 

店員「当店のアプリお持ちですか?」

客(若い男である場合が多い)「いや、大丈夫です」

店員「大丈夫ですか」

 

ええ~っ!?びっくり

これ、会話として成り立ってるか?

 

 

大丈夫っていうのは、安否を気遣うことばではないのか?

 

ポイントカード持ってないことに対して、それほど安否を気遣っていただく必要はなし。

そして、兄ちゃん、アプリを持ってるかどうかを聞かれてるのに、「大丈夫」って・・・。

 

それから、もうひとつ、「~させていただく」。

テレビで芸(能)人たちが、

「先日、熊本で炊き出しをさせていただいたんですが・・・」とか

「そのお芝居、私も見に行かせていただいたんですが・・・」とか

「新しいDVD、買わせていただきました」とか、

それはもう、乱用されてます。

 

だけど、これもヘンな日本語。

 

自分がやったなら、ふつうに「~したのですが」でええんと違うの?

「熊本で炊き出しをやってきましたが・・・」とか

「そのお芝居、私も拝見しました」とか

「新しいDVD、買いました」

これでええんと違うのか?

 

そんな言葉づかいを聞くとスイッチが入ってしまう私に、息子(12歳)がこんな話をしました。

 

「今日、学校のカフェテリアでね、誰かが『It's OK』って言ってた」

 

なんでも、ランチの時に、上級生たちが交わしていた会話だそうで、

A「Will you use the microwave ?」

B「It's OK」

 

生徒Bは、Aから電子レンジを使うかどうか聞かれて、この返事。

これは、電子レンジを使わない、という意味だそうです。

 

それなら、「No Thank you」と違うの?

という母の問いかけに、息子は、

「Noって言うと強い否定になるから、優しく断るにはIt's OKがいいと思うよ」

 

いや、私が中学生の時に習った英語では、「ありがとう、でも要らないわ」というニュアンスがこもった否定が

「No Thank you」だったはず。

言葉は進化するものとは言え・・・。

 

日本語では「大丈夫」が、「持ってません」、「必要ありません」の代わりになり、

英語では「It's OK」が「No Thank you」の代わりになっているのか??