青山学院准教授の1.5人発言-被害者の年齢と量刑評価
青学准教授のブログが波紋を呼んでいる。
http://osaka.nikkansports.com/news/f-on-tp6-20070314-169511.html
現在はオリジナルのブログは削除されているようなので検証できないが、
報道を見る限り、非難されてしかるべき内容だったようだ。
むしろ、この記事を読んで、私が違和感を持ったのは、
被害者が赤ちゃん=年少であることを、
青学准教授は、量刑上軽くなるべき事情として考えているように読めること。
現在の実務上は、むしろ逆であろう。
例えば、裁判官である原田國男氏の「量刑判断の実際」という本でも
平等原則から、生命に差をつけてはならない
↓
しかし、犯罪によって侵害される利益は,生命に止まらず,
被害者によって担われて
経済的,社会的,精神的な価値も侵害されるものである
↓
∴被害者の年齢等によっても、量刑評価が異なり得る、
とされている。(要約が不正確だったらゴメンナサイ)
(cf) 損害賠償額は、一般的に若年者>>>高齢者となると思います。)
担当した2件の交通事故における刑事弁護を思い返す限り、
私も、裁判官は、被害者の年齢を重要な要素として捉えているように思う。
1件は、無職、任意保険にも加入していない若者(交通違反の前歴複数あり)が、
60代の女性を歩道上で轢き死亡させた事件。
事故後の被害者への謝罪等も全くされていなかったため、
被害感情は厳しく(被害者の意見陳述もなされた)
私も、本人に実刑判決を覚悟するようにと言っていた。
もう1件は、専業主婦のオバサンが、
小学校に入る前の女の子を歩道上で轢いて死亡させた事件。
なお、当然ながら、任意保険は付保されていた上、
その被告人となったオバサンは、
およそ考えられる限りの慰謝の措置を尽くしていた。
以上の2つの事案の1審判決を比較すると
若者の事件は執行猶予がついたが、
オバサンの事件は実刑判決となった
(ただし、オバサンの事件は、控訴審で原判決破棄→執行猶予とはなったが)。
両事件を比較して、
前者の若者事件が執行猶予となり、
後者のオバサン事件が、少なくとも一審段階では実刑となっていたのが、
しばらく私も感覚的に理解できなかったが、
両者の1審段階での結論を分けた最大の理由は、
被害者の年齢と思われたのである。
そして、光市の事件でも、被害者がまだ赤ちゃんであるという事情は、
(0.5人だとか1人だとかいうのは論外として)
量刑に際しては、むしろ刑を重くしろというファクターであると思われ、
この点でも青学准教授の見解は的はずれに感じるのである。
と、珍しく堅い話をしてきたが、
これから裁判員制度が導入されると、
裁判員の皆さんはどのように判断されるのでしょうかねぇ?
例えば、白昼の通り魔殺人で1名の被害者が出たとします。
被害者の属性以外は全く同じ条件の犯行だったとして、
1歳の男の子が被害者だった場合、
75歳のおばあちゃん(無職)が被害者だった場合、
33歳の大リーガー(年俸10億円)が帰国中に被害に遭った場合etc・・・
それぞれに、量刑は変えるべきなのでしょうか?
「年俸10億の被害者が殺されてしまったのであれば、
一般人に比べて重く処罰されるべき!」
と言う人もいれば、
「人間の命はあくまで平等だ!遺族の悲しみも差があるわけがない!」
との意見の方もおられるでしょう。
また、青学准教授のように、
「赤ちゃんなんて・・・(以下略)」
というヒトもおられるかもしれませんね・・・・
ふーっ・・・・
たまに堅い話をすると、疲れますな。
皆さんも考えてみて下さいな。
息子の誕生日
息子が1歳になった。
最近はつかまり立ちとつたい歩き、高速ハイハイを駆使して、
家の中のあらゆる場所に出没し、
「とりあえず・・・・」といった感じで、
手に取るモノを口に入れるわ、
掴んでは投げるわ、
まさしく「破壊王」さながらである。
(彼のそのような姿を見るたび、
なぜか私の脳裏には、かの「破壊王」こと橋本真也の入場テーマソング、
「爆笑爆勝宣言」がこだまするのである。)
ただ、息子と1日違いで生まれた保育園の同級生が、
我が子の隣で独り立ち(つかまり立ちではない)している様子を見ると、
私もつい、
「うちのは大丈夫かしら・・・・?」
などと心配をしてしまう。
(まだ12ヶ月なら心配ないらしいが)
かといって、いよいよ独り立ちをしたら、
その破壊王ぶりには一層拍車がかかることであろう。
嬉しいような、悩ましいような・・・
そのうち、弁護士っぽいネタとかも書きます。
GPS携帯
妻が新しい携帯を購入した。
昨日、妻が新しい携帯を買うという話題を振ってきた際、
私が妻へと口にした何気ない一言を、
私は、今日になって、いたく後悔することになる。
妻「携帯なんてどれでも変わらないじゃない。私、通話しかしないし・・・」
私「そんなことだから、オバサンになっちゃうんだよ。」
妻「・・・・・・・」
そのような会話を経た今日、寝室で寝る時間を惜しんで、
携帯の説明書と格闘して、新機能を我が物としようとする妻の姿があった。
そう、妻は、とても素直なヒトなのだ。
そして、妻はある機能を発見してしまった・・・・
その機能とは、、、、そう、GPS機能。
幸いにして、幸か不幸か、未だ私の携帯は、GPS機能には対応していない。
もっとも、近々買い換えを検討している
(だいぶ古くなったのでせざるを得ない)
私の携帯が、
遠からずGPS携帯になるであろうことはヒジョウな現実である。
そのとき、私に、「いまどこサーチ」に対しての、
事実上の拒否権(法律的にはあるはずだ。もちろん。)はあるのだろうか・・・・?
しかし、よく離婚で不貞行為の相談者が来ると、つい
「相手の女(男)とのメールとかないの?」って弁護士は聞いたりするけれど、
今後はますます、新手の証拠方法が誕生していくのかもしれませんね。
そういった新しい事象にも対応して
「オジサン」にならないようにしないとね。

