『至福の箱』


奮発して買ったジェラピケお互い着て

もたれかかって気付いたらウトウトして

このまま死んでもいいとさえ思った

鈴の音色も聞こえない至福の箱


1人は慣れていたはずなのに

情けないよなあ...


君の声が必要で

君の視線が必要で

君に褒めてほしくって

ただそれだけなんだ

買い被りすぎてたって

ガッカリされないかって

たまに頭をよぎって

自分を偽ってしまいそう


幸せすぎると不安が肥大化して

ドアの向こうは冷たい荒野に思えて

このまま引き篭もりたいとさえ思った

雪の光も届かない秘密の箱


1人じゃないよ」と励ましたのに

当の本人がこんな弱いんじゃなあ...


守りたい人に出逢えたはずなのに

弱くなっていくのは何故

君の匂いがまだ残ったままの

夜を見上げつぶやいた


生涯一緒にいたいんだ


君の声が必要で

君の視線が必要で

君に褒めてほしくって

ただそれだけなんだ

少しだけ時間をちょうだい

もっと幸せにできる

確信だけはあるんだ

箱の外は銀世界