3月22日、さくらんぼタントクルセンターで

 

「平成30年度 東根市防災講演会」

 

が行われ、司会を務めました。

 

 

毎年3月11日の東日本大震災の直前直後などは何かと話題になりますが、そこからまた少し日が経ってからだったので、逆にじっくりと考える機会を与えてもらったなあと思いました。

 

 

 

講師はお2人。

 

 

 

 

山形地方気象台次長の板谷宏之氏は、

 

「山形の気象災害と防災気象情報の利活用について」

 

と題し、

 

過去の山形の災害や、気象台のHPの見方などを教えてくださいました。話しの順番が後半になってしまったので時間の関係もありましたが個人的には、情報の利活用についてもう少しお話を聴きたかったです。

 

 

というのも、

 

気象庁はもちろん、山形地方気象台のサイトもメディア関係の方は毎日チェックするので各項目への飛び方が分かる人も多いと思うけど、詳細過ぎて一般の方が見ると意外と見にくいかなぁ。。。なんて思うので。矢印や囲いで分かるようにはスライド作ってくださってましたけどね。

 

会場の方もご年配の方が多かったので、ここのページに飛んでから、ここをクリックして、と実際やっていただくと良かったかなあなんて。

 

他に

 

 

「気象災害から身を守るポイント」

 

も教えてくださいました。

 

 

◆住んでいる地域の危険個所・避難場所を把握

◆日ごろからの準備

 ・非常持ち出しの準備

 ・情報の入手法、安全な避難ルートの確認

 ・いざという時に取るべき行動を想定

 

そのうえで

最新の防災気象情報を利用する。

 

 

 

大事な心構えはこの3つ。

 

被害をイメージする力

危険を感じる冷静な心

避難を決断する勇気

 

 

 

それを聴いて、強く思ったのは

 

ああ、やっぱり最終的には自分の感覚、選択、判断が大事なんだなと。どんなに最新の情報を得ても、その情報を信用し利用するのかどうかも自分なんだもの。。。

 

緊急時には難しい事ですが、

だからこそタイミングの見極めが必要なのか。

 

 

 

 

メイン講師の

 

東北福祉大学 特任講師

 

亰(きょう)英次郎氏は

 

「防災・減災うらおもて」

 

と題し、ユーモア満載でありながらも、ご自身の体験や当時の宮城の様子も交え、現実的な対処法を色々教えてくださいました。

 

 

 

 

亰先生は、手作りの物など様々な小道具を持参して、それを使いながら説明してくださいました。

 

例えばロールティッシュ。

 

参加者にティッシュを渡して、普段どれくらいの紙をトイレで巻いて使うかをやってもらいました。

 

皆、少々恥ずかしそうにしながらも、和やかに巻いていきます。

 

その量は、多くはありませんか?

 

震災の時は避難所で支給されたものも、普段と同じように皆ぐるぐる巻いて使ってしまったため、あっという間になくなってしまったそうです。

 

また、ペットボトルの水も、喉が渇いたからと一気にごくごく飲んでしまった方。飲みかけの物を撒いてしまった方。

 

その水で、「顔や手を洗う」事に使う、

とは、最初は気が回らなかった人も多かった事。

 

つまり、

 

災害はいつも想定外。

 

でも人は、

普段していないことは

非常時にも出来ません。

 

「3・11後 普段の生活をどう変えましたか?」

 

 

ということを強く仰っていました。

 

 

私の場合真っ先に浮かんだのは、震災後は車のガソリンがギリギリの量になってから給油するということはしなくなったな、という事でした。自家用車所有率が全国一の車社会の山形。あの時、ほんのわずかな量の給油の為に何時間もスタンドに行列ができました。

 

でも、先生のお話を聴いていると、

まだまだ変えられることあるんだよなあ。。

 

 

余談ですが、

オランダ人はティッシュを使う量は日本人の半分の量だとか。

 

 

 

こちらの写真。

大人の男性がめいっぱい新聞紙の上に立って窮屈そうですよね。

 

1.4m×1.4mの大きさ。古めのエレベーターのスペースだそう。

今もこのくらいの狭いスペースのエレベーター、現役で稼働していますね。エレベーターの中で閉じ込められて数時間過ごす場合もある。場合によってはこの狭さでずっと立って救助を待たなければなりません。。。

 

 

他にも、

 

「30㎝の津波」を侮るな

 

という事。

 

それは

 

車時速10㎞のスピードと同じだそうで、「壁」になるということ。

 

それが実際に歩行者に向かってこられたら??

 

30㎝の津波でも足を取られて転倒して横になった状態でなら溺れて死ぬこともあるそうです。

 

 

 

上の写真は、

東根の消防団の方々に協力してもらったヒトコマですが、私達一般市民ももちろんだけど

 

消防士や消防団員の災害現場での鉄則として、

 

 

「まず自分の身を守れ」

 

 

と仰ってました。

 

命あってこそ

他の人を助けに行ける、と。

 

薄情なことではないのだ、と。

 

 

これは、

津波の「てんでんこ」の教訓でも耳にしましたね。

↓↓↓↓

http://www.sankei.com/life/news/140310/lif1403100041-n1.html

 

 

https://mainichi.jp/articles/20161026/k00/00e/040/175000c

 

 

 

「自助、共助、公助」の「自助」にあたります。

↓↓↓↓

https://www.moshimo-bosai.com/info/help/

 

 

 

地震の大きな揺れは約1分。

まずはこれに耐えろ、と。

 

そのうえで落ち着いて行動する。

 

 

それから、

落ち着きたいときはとにかく「大声を出せ」

と仰っていました。

 

そうすることで逆に冷静になるとか。

1分くらいの短さでもいいから歌を歌うのも良いそうです。

 

 

 

「私はとにかく何度でも言うよ。

 

『まず自分の命を守れ。』

 

それが一番大事なことなんだ。」

 

 

「便利になった世の中には、その分危ないリスクがたくさんある。私たちの暮らしは、その上にある便利さで成り立っているんだ。」

 

との言葉が胸に残ります。

 

 

 

そして板谷さんのお話にも通じるのですが

やはり、色んな情報を知っても、結局自分がどこまで取り入れるか、実践するか。

 

 

「普段」が大事ということ。

 

その「普段」が

 

「自分の判断」を作る、

 

ということも、

 

おおいに自戒を込めて記しておきたいと思います。

 

 

 

終わったあと、東根市役所職員の皆さんと、亰先生と。

 

あ、水害があった時は、

わざわざ長靴を履いて逃げないように。

 

長靴に水が入って足を取られます。

片足には2㎏の水が入り、両足4kgのおもりをつけて走ることになるそうです。(避難用リュックに入れて持参するのはOK)

 

ご参考までに。