はたまた閑話休題である。父の加入していた保険というのはかんぽ生命の終身保険なる代物

で、これが凄かった。特約の内容についてなのだが 、なにぶん平成初期に普通の簡易保険が

満期をむかえ、掛金をそのまま一次払いで終身保険に加入したということらしいのだが、今も

そのような約款上の取り決めがあるかどうかは私には未詳である。

 この終身保険では遠隔地にいる年嵩の肉親が受取人に指定され、代理申請人が私。特に代理

で申請して何か得があるかといえば…ない。ただ全国何処でも申請できるのでして貰った ほう

が自身楽だったのだが、入院費の申請をするついでにと面倒を引き受けた次第。

 特約で本人死亡のため受取人が代理申請者である私となるのが入院・治療費でこれは既に

六桁の金額を支払っていたので速く受け取りたかったという事情。で、必要な全部証明や肉親

の戸籍と印鑑証明等々携え申請に赴いたわけなのだが、入院事情書式と入院費等申請の方は

後日のことであるが、入院時の時刻と死亡時刻の期間が要件を満たさなかったので却下され

るのである。こればかりはもう一日というようなことは口にできない。

 で、件の死亡時特約というのが、まず、不慮の事故による受傷の場合は未返戻分の金額が

倍加されて支払われる。そして受傷がもとで落命した場合(受傷から死亡の期間に定めあり)

は更に倍。つまり、終身保険を一時払いで例えば3,000,000円の額面で加入していた

とする。一定の期間で1,500,000円の返戻金があった場合は、半分の残額と見舞金

が支払われるのが規定の支払い金額であるのだ。が、残額1,500,000円の4倍である

6,000,000円程度が支払われるというボナンザというかジャックポットというか、

なんとも驚きのシステムがあったらしい。

 その話を肉親にしてみると全てを受け取るのも何だし、審査が勿論あるので払い込みされた

時点で考えようと常識的な返答を得て少々安堵した。実際に支払われたのは相続税の控除の

範囲ではあったが、そこに至るまでに簡保側は警察・消防に問合せ、事件性の有無を確かめる

作業があったため申請から約二ヶ月を要している。

 申請時に簡保の担当者がこのようなケースは稀なのだろうが、実際にこうして受け付け時に

金額の話をするとき。簡保生命はもとより終身保険に入られていてよかったですねと説明

できるのは不幸中の幸いというには言葉は軽いが、加入者さまに感謝されてもバチはあたり

ませんよねと声をかけてくれた。ただあくまで審査にそぐわない事象でない場合であっても

満額に欠ける場合もありますので受取人さまにはご愁傷様でしたとのこと。で、その時は辞去

し、次回肉親と実印とを持って改めて訪れ申請を終えた。


⭕今もって契約されている簡保の保険一切が同様であるかどうかは私には判りませんので、

 現今の契約内容を問い合わせるなり、加入時に確認されるよう強くお勧めします。


写真はハウスクリーニングの見積。二階の服は片付けの際に一旦全て洗濯した。肩のあたり

襟元などが煤けていて臭いもかなりしていた。煙突効果によるものだった。