夏の空と君の傘下で


作詞:utml
作曲:utml
唄  :GUMI




―拝啓―


夏の雨は花に落ちる 二人で芽吹いた紫陽花が
煩い位に泣いた空は 君を無くしたから


二人で歩いた並木道の傍で
色鮮やかつゆ草梅雨を向かえ
変わらずお元気ですか?
相変わらず我侭な君ですか?


きっと夢を見たんだ
同じ空の下でね
君を選ぶ 雨を許せなかった


夏の空と君と傘下で二人 
幾度と泣く泣く 空に積もり
両手で抱えたはずの夢は零れ  
一つ一つ 紡いだ
「好き」は雨に消えた


「手を繋いで」赤くなる君と 「仕方ない」と笑う僕
嬉しくて少し強く握ってみたり 笑えてたね


そっと瞼を閉じて 描く景色の中で
望む意味の儚さを知った


夏の青い空、君と僕二人
音(ね)を繋いで歩く影踏み
手招く君とあやし鳥の声よ
ずっと傍に居させて
「君と好きで居させて」


―かくれんぼ ホラ かくれんぼ―
ひとつ狐の声
―「ねえ、みつけたよ」「ヤダ、みつかっちゃった」―
夕暮れ咲いて 染まる君


夏の空と褪せる合言葉 二人離す指の先
六月のあの日には もう戻れない
君を忘れない  


二人で見た空はね 今でも変わらなくて
僕と君が出会ったあの頃のままで
僕から君宛ての 最後の御手紙
泣き虫な君に届けて  
「君を好きで良かった」


遠い夏の思い出にふかれ 
一人泣いた


夏の空と君の傘下 
記憶の淡い眠りに揺れる


―敬具―




URL:http://www.nicovideo.jp/watch/sm21646208


ずっと言えずにいた最後のお話。
                      ――動画説明より