夏祭りや帰省などイベントが増えるこの季節、お酒を飲む機会が増えている方も多いのではないでしょうか
お酒といえば大量の飲酒は肝臓に負担がかかるとご存知の方も多いはず。
なぜお酒を飲みすぎると肝臓が悪くなるのでしょうか？
口から入ったアルコールは胃から20%、小腸から80%が吸収され、その大部分が肝臓で処理されます
アルコールは肝臓内でアセトアルデヒドから酢酸へと分解され、血液の流れに乗りさらに水と二酸化炭素に分解され、汗や尿、呼気に含まれて体外へ排出されます
アルコールの分解過程で生じるアセトアルデヒドは人体に有害な物質
過剰に飲酒すると頭痛や吐き気が生じるのは、多量に作られたアセトアルデヒドが原因です
肝臓がアセトアルデヒドを分解しきれなくなると、アセトアルデヒドに攻撃された肝臓の細胞は変性や壊死を起こし、肝臓の働きは低下していきます
その結果、
- 大量の中性脂肪やコレステロールを肝臓に蓄積した「脂肪肝」
- 肝臓に炎症を起こしている状態の「アルコール性肝炎」
- 脂肪肝や肝炎が進行して肝臓内に繊維が形成される「肝繊維症」
- 肝臓が固くなった状態になる「肝硬変」
- 肝臓の細胞がガン化する「肝臓がん」
などの疾患につながります
特に、
- 肥満体質の人
- 閉経後の女性
- 脂っこいものや甘いものが好きな人
- 運動不足の人
は肝臓に脂肪が溜まりやすいと言われているので、注意が必要です
肝臓はある程度の障害を受けても代償作用が働いて元に戻ることができるため（予備能）、少々の障害では自覚症状が現れません。
そのため健康診断などで肝臓の異常を指摘され、初めて気付く方も少なくないのです
定期的に健康診断を受け、異常の早期発見に努めましょう
肝臓にとってはアルコールを飲まないことが一番ですが、飲む場合は1日に純アルコール20gまで（ビール:500ml、日本酒:180ml、焼酎:100ml、ワイン:200ml、ウイスキー:60ml、チューハイ:350ml）を目安にし、週2日の休肝日を作りましょう