健康診断などでコレステロール値が高く、食事や運動を改善するよう医師からアドバイスされた方も少なくないのではないでしょうか
コレステロールは人間のからだを形成する上で必須の栄養素
ですが、LDL(悪玉)コレステロールが過剰になると、血管が硬くなったり脆くなる動脈硬化を引き起こし、心臓や脳の病気を引き起こす原因になります
人間が健康を維持するためには、血管にある余分なコレステロールを肝臓に戻してくれるHDL(善玉)コレステロールと、肝臓から全身の細胞にコレステロールを運ぶLDL(悪玉)コレステロールがバランスよく機能していることが大切です
適切なコレステロール値を保つための対処方法をみていきましょう
私たちの血中コレステロールのうち約80~90%は脂質・糖質・タンパク質を原料に肝臓で合成され、残りの約10~20%が食品に含まれるコレステロールが吸収されたものです
そのため、
- コレステロールを多く含む卵や魚卵などの食物を控える
- 肝臓でコレステロールを合成する主な原因となるトランス脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取をできるだけ少なくする
ことでコレステロールの値を適切に保ちやすくなります
トランス脂肪酸はマーガリンやショートニング、ファットスプレッドや、それらを原料に使った菓子パン、ケーキ、スナック菓子、またサラダ油などの精製した植物油に含まれています
肉の脂身部分やバター、生クリームなどの乳製品やラードなどは飽和脂肪酸を含む動物性脂肪
LDL(悪玉)コレステロールを下げるためにはフルーツ、野菜、豆類、ナッツ、種子類、またオリーブオイルを主にした脂質や、魚、鶏肉、乳製品などのたんぱく質を主にした食事がおすすめです
喫煙されている方は、たばこを控えることが重要です
たばこによりLDL(悪玉)コレステロールが増加する一方で、動脈硬化を予防するHDL(善玉)コレステロールが低下することが知られています。
運動もコレステロールの値を適切に保つために有効です
ウォーキングや水泳、スロージョギング(歩くような速さのジョギング)、サイクリングなどの有酸素運動を、少なくとも1日30分以上、週3回実施することが効果的。
10分間の運動を3回実施し合計30分にするなど、合計して30分以上であれば問題ありません
コレステロールの値が高いことによる動脈硬化は、自覚症状がないまま進行していきます
症状がないうちから定期的に検診を受け、生活習慣を見直し、予防・改善に取り組んでいきましょう