A型肝炎はA型肝炎ウイルスによる感染症で、日本では感染リスクはかなり低いため、予防対策をしている人はほとんどいないかもしれません。
マレーシアに来るにあたり、ワクチンの接種を検討される方も多いでしょう
日本を始めとする先進国での発生はまれですが、衛生環境が未整備な発展途上国ではA型肝炎が蔓延しており、マレーシアでも感染リスクはあります
感染経路は主に、汚染された食べ物や水
魚介類や野菜の生食による感染が多く、また、感染者の糞便からも感染します
特に東南アジアでは、牡蠣などの二枚貝を食べて発症するケースが多く報告されています
日本人の多くはA型肝炎に対する免疫を持っていないため、しっかり加熱された食べ物を選ぶ方が安全です
また、飲み物もペットボトルのものをおすすめします
潜伏期間は約1ヶ月で、
- 吐き気
- 嘔吐
- 腹痛
- 下痢
- 発熱
- 黄疸
- 褐色尿
- 白色便
などといった症状が発現します
肝炎と言うと、「一生治らない」、「慢性化する」といったイメージがあるかもしれませんが、A型肝炎は一過性であり、持続感染することはありません
多くの場合、3週間〜8週間程度の急性期を経て回復し、一度感染すると強い抗体ができるため、再度感染することはありません
感染した場合、特効薬はないため、安静にするなどの対症療法がとられます
肝障害が強い場合は入院治療が必要になることも
- 屋台など不衛生な場所での飲食
- 生もの
- 加熱が十分でない食べ物
を避けていれば感染リスクは高くありませんが、ワクチンの接種が効果的で確実です
ワクチン接種者の抗体獲得率はほぼ100%と、その予防効果はかなり高いことが認められています。
慢性化はせず、重症化もまれなA型肝炎。
ですが症状が強く、入院したり回復に時間がかかったりすることもあります
そのためリスク国に長期滞在する方(特に都市部ではなく、上下水道等が整っていない不衛生な地域へ行く場合)は、ワクチン接種を推奨します