荻原博子 著 『年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方』
PHP新書(1919年1月初版)、定価:(本体800円+税)
書店をぶらぶらしていたら、経済ジャーナリスト荻原博子さんの勇ましいお写真が、本の帯から私の目に飛び込んできました。「金融機関が煽る老後不安にだまされるな!リスク0でおトクに暮らす「年金生活」の新常識」とあります。
昨年2月に荻原さんの講演を聴いて、本当にシニアの身になって対策を考えておられる方だなあと思っていたので、早速読むことにしました。
表紙裏の紹介文です。
『「定年時に最低でも3,000万円の貯蓄が必要」。銀行や証券会社がそう強調し、私たちの気持ちを不安にさせる。一方で、老後を年金だけで暮らす「勝ち組」は意外に多い。その差は、正確な情報を持っているかどうか。実は、年金制度を効果的に活用し、できる限り出費を抑えれば、誰でも悠々自適な老後を送ることができる。本書では、知らないとソンする「老後資産の守り方」を大公開。これぞ、「人生100年時代」にバカを見ないための「お金」の新常識!』
内容は昨年2月の講演の詳細解説というべきものでしたが、改めてこれからの生活や資金について正確な情報を得て、頭の整理ができました。
「はじめに」で本書の要点を集約してあります。
すなわち、老後を年金だけで暮らし、老後破産もしない人も数多くいて、その人たちはどうしているのかというと、
①正確な情報を得て、現行の制度を活用すること。
②出費を最低限に抑えて、現金を減らさない。
この2つを徹底しているだけだ、と述べられています。
従って、基本に立ち戻って、年金をはじめ、現行の制度を使いこなし、意識や習慣をほんの少し変えて行動するだけで、目の前の不安がなくなるので、その内容をわかりやすく解説していきます、という本です。
5章構成となっています。
第1章 年金制度を理解して「老後不安」とおさらば!
第2章 意外と知らない年金超活用術
第3章 生活の「意識改革」で出費を抑えなさい
第4章 やっぱり投資はしてはいけない
第5章 膨らむ介護・医療費のお悩み解決法
大変読みやすく、勉強になり、面白く読みました。
私のようなシニア世代はもちろんですが、ミドル世代の方々が現状を正確に学んで今後を考える本としても有用であると思いました。
第3章のP91,92にこんな記述がありました。「実は金融庁が驚愕するようなデータを出しています。2018年の3月時点で、銀行の窓口で投資信託を買った人の46%が損をしているというのです。…(中略)…2018年3月末といえば、景気もまだそれほど悪くなかった時期。その後、株価も乱高下しているので、現状では半分以上の人が損をしていると言っても過言ではないでしょう。銀行の窓口で投資を勧められ、それで資産を目減りさせてしまっては、明るい老後など来るはずもありません。」
昨年2月の荻原さんの講演内容を書いた私のブログを、リブログしておきますので、参考にしていただければ幸いです。
お読みいただき、ありがとうございます。
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年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方 (PHP新書)
864円
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