ひとりっ子介護中のみんな〜独りじゃないよ〜甘夏っちゃんもいま〜す
要介1の後期高齢者ポンカンさん()をなんとか遠距離見守り介護中。
今回は母があわや行方不明?徘徊か?と大騒ぎした話と私の見守り体制の見直しのお話です。
ある朝、叔母から1件のメッセージ
昨日から何度もポンカンに連絡をしているが折り返しの電話もなく”電源が入ってないか電波の届かないところに...”という音声案内が繰り返される、心配だから確認して!部屋や風呂の中で倒れてるかも...と叔母はすでに半泣き
叔母には合鍵を預けているので緊急時は駆けつけてくれることもあり私的には心強い。先週様子を見に行ったばかりの甘夏っちゃん的には特に体や頭の不調の兆候も見られなかったしナンデダロ
その時の私の予想では
①誤ってスマホの主電源をOFFってしまい不通の状態になっている
②その日は午前中にデイケアがあり、ちょうど送迎の時間帯で玄関前や送迎車中かも
施設に着くまでは連絡のつけようもないので、叔母には念の為出動準備だけ進めてもらうがデイの開始時間まで待ってと伝えた。施設に電話してポンカンさんが施設に着いたら私に連絡もらように頼んでみよう(スマホに問題があるなら駅前のdocomoに行くように伝えたいし)。
施設に電話すると担当さんが送迎の人にすぐ確認してくれた。ちょうど送迎がうちの実家に着いているところで、送迎の到着時間を電話で伝えようとしたがポンカンさんの電話が繋がらない、待機場所で座って待ってることもあるので来てみたが居らず、マンションのインターホンで呼んでも出ず、管理人さんに同行してもらって部屋の前まで行きドアを叩いたり声かけや架電を繰り返したが無反応だ、と数々の対応がなされたことを教えてくれた。
あ、これはなんかあったかも

大好きなデイを忘れて朝から出かけるはずがない。だとしたら昨日から帰っていないか、部屋で倒れている可能性が高まった。私は急速にやるべきことの順番を組み立てた。
・叔母に出動要請をして合鍵で室内を確認してもらう
・マンション管理人に現在起こっていることとこれから予想されること(叔母・救急・警察が来るかも)を伝えておく
・叔母の到着までの間に自分の出発準備を整える
・叔母の返事次第で救急か警察を呼んでもらい自分もすぐに出発する
だんだん心臓がバクバクしてきたが頭の中は意外と冷静にやるべきことが積み上がっていた。デイケアの施設の担当者さんがこのような緊急時の対応に慣れており、マメな報告やテキパキした対応をしてくれたのでものすごく心強かった。
私は叔母に出動要請をかけ、部屋の中で倒れていたら救急 or 部屋にいなかったら警察に連絡するよう頼んだ。
続いて管理人さんに連絡して謝り、叔母の来訪・場合により救急や警察が来るかも・私も数時間後にそちらに着く旨を申し入れておいた。管理人さんも良く対応してくださっていた。
そしてバタバタと帰省準備を始めかけたところで管理人さんから電話があった。
お母さん帰ってきたよ〜
えええええええよかったたたたたたたたたぁぁぁぁぁぁぁぁ
管理室の電話にでたポンカンさんはめちゃくちゃ元気だった。
心配かけてごめんねえ、歩いてデイに行こうと思って...
無事でよかったけどなんでまた⁈
スマホが繋がらなくてお迎えの時間がわからないし、しばらく玄関前で待ってたんだけど来ないし、施設は近くだから運動がてら歩いて行ってみようかなと思ったの
ほうほうそれで?
場所はわかってるけどいつも車で行ってるじゃない?いざ歩いてみると高架下の歩道が思っていたのと違う方向にでちゃって...戻れなくなりそうだったから折り返して戻ってきたのよ、1時間くらいかかっちゃった
な、なるほどーーーー()
とりあえず管理人さんにお礼を言い、出動要請かけた叔母とデイケア施設・ケアマネさんにも連絡して一件落着した、マジでなんともなくてよかった。
デイケア施設はすぐ対応策を提案し、もし同じように連絡がつかなかったり時間がわからなかったりしたら今後は自宅の中で待機しておくこと(勝手に歩いて来ないように)、送迎者がインターホンを鳴らした際反応がなければ速やかに施設→家族に連絡するという手順。ほんと神対応です
今回はいつもより送迎時間が遅かったらしく施設は気にしておられたが、100%うちのババアのせいなのでインシデント未遂でお騒がせして逆に申し訳ないです
徘徊か?ババア頭大丈夫?
隣駅も行きたがらない散策嫌いのポンカンさんなのに、近いし歩いて行ってみようかななんて頭大丈夫?と認知症進行の疑いをもった。が、本人の言い分をよく聞くとつじつまはちゃんと合っているのだ。
電話の調子が悪く送迎時間の確認ができない
→いつもの時間に部屋を出て玄関前で待機してみる
→しばらく待ってみたが送迎が来ない
→施設は車で2分ほどの距離、近いし天気もいいし歩いて向かってみよう
→初めて歩く道で高架になってる部分で予想と違う方向に出てしまった
→20〜30分歩いたし、迷子になったら困るので自宅に戻ろう
いつも歩いてる道が急にわからなくなったとか、パニックで迷子になったのではなく、ちゃんと論理的な考え方に基づいている行動だと思った。1年前なら完全に徘徊を疑ったが今は心身とても調子が良く、母なりのこの思考も私的に(も叔母的にも)物事を順序立てて考えて危険予測もして判断したのだと理解できた。
なので本人の頭を心配したりましてや注意する理由もないと思い、昨日から連絡がつかなかったからみんな心配したよ〜今度からはデイの送迎の人がインターホン鳴らしてくれるから家の中で待っててねという話で、とりあえず駅前のdocomoに行ってスマホをみてもらってねたぶん主電源切れてるだけだよと伝えるにとどまった。
ここで怒ったりすると前向きな気持ちを折ってしまうかもしれないし、やっぱり自分は年寄りだ失敗ばかりしてしまうと自信を無くしたり萎縮して欲しくないのだ。これは私の介護のテーマだ。
遠距離介護の盲点の気づき
むしろ私側の反省点があった。スマホをもたせているがそれが使えないとたちまち詰むことの想定が甘かった。主電源の入れ方くらいリモートで教えられるのだが、そもそも通信手段がスマホだけなのでそれがダメだとこちらから連絡ができない。本人に公衆電話からかけてもらわないとなんの意思疎通もできないのだ。そして今どき公衆電話など駅に1台あるかないかだ。ポンカンさんもいざという時は駅の公衆電話か交番にいくつもりだったと言っていた(←本人はちゃんと考えてた)。
いつか自宅もWi-Fiを繋ごうと思って何年も経つが、タブレットくらい使えればちょっと検索したり顔を見て話せたり教えたりなにかの際の遠距離からの対策力が上がるのだが、テクノロジーに対して母は若い頃から拒絶のほうが強いタイプなので導入が難しかった。全く使わないのに固定費で年間数万円かかるのはなかなかの出費になるので、今までは慎重にならざるを得なかったのだがそろそろ考え直さねばならない時かもしれない。IT化に多少コストをかけても見守り強化をすべき段階なのかも
今は老人特化型スマホをもたせているが汎用性の低い仕様になっており、母に代わって設定する私でも使いにくいと感じるし、母のお友達や若い施設の人に聞いても誰も使い方がわからないという代物なのであるもう通話しか使わないのであれば私のお古のiPhoneにしてくれたほうが管理・設定・教えたりする私がやりやすい。親戚の叔母やババア仲間もiPhoneならわかる(同居の娘や息子が)という人が多いとポンカンさんも言っていたので、まずiPhoneに変えてもらおう、顔認証だし通話だけならいけるだろう。
・iPhoneに変える
・GPSアプリを入れる
・電子タグを鞄や靴や財布にも付けて複数管理する
・お金がらみのことと紐付けない通話専用機にする
・操作に慣れたら自宅にWi-Fiを繋いでお古のiPadでTV電話や室内の見守りカメラ導入を考えていく(かけつけ警備システムなども)
スマホがなにかあったときのために別のデバイスで連絡がつくようにしたり、スマホがなくても親の生存や居場所の確認が随意できる複数の手段をとれるようにするためIT化は進める!
ポンカンさんの「心身の調子が良い」ことによる気づきについてはまた次回書きたい。