甘夏っちゃんです、認知症未満の独居親を通い介護しています!
親のポンカンさんがまだ要支援1だった頃、年金以外に1年で年200万もの大赤字を出してしまいました。家賃・光熱費などの固定費は別な上本人にも出費の自覚がなく、家中を入念に調べても高額な買い物や詐欺や盗難の形跡もない。ついに家計管理・収支管理が難しくなるまで認知機能が低下したのだとわかりました
それまでお金のことは全くノータッチだったのですが、この一件でショックを受けた本人から依頼があり本格的に親の口座管理や家計管理に着手することになりました。
導入してみた方法や親の日常のお金の流れや本人の意識の変化などを書いていきます(光熱費・マンションの管理費・通信費・医療保険や年金から特別徴収されない税金など固定費はすべて専用口座から自動引き落としにしており、ポンカンさんがお財布から出して自分で使う生活費とは別扱いにしています)。
phase1:子が口座管理しやすいように変更手続き
生活費はもともと年金口座からポンカンさんが自分で引き出していました。ただそこにはまとまった貯金も入っていたため、年金額をはるかに超えた金額...貯金までどんどん使っちゃう事態に。収支の概念が衰えるとこうなります。
本人が自由に使える口座と医療・介護用のまとまったお金の口座を物理的に分け、じゃんじゃん引き出せないようにしました。
また、後々認知症になった時のことなどを考えて代理人指定制度を導入している銀行へ年金口座を変更してもらいました。これで私が本人に代わって手続きができます。認知症と診断される前にやるべし!
phase2:本人が管理できるような仕組みに
手始めにレシートを残してもらい内容や行動範囲などを確認してみた↓
レシートチェックで大まかな額を把握できたので毎月の予算を決め、それまで自分で銀行から生活費を引き出す→私から現金で渡すスタイルに変えてみました。打出の小槌のごとく口座から無計画に引き出すのではなく、はじめから予算と期日とお札を目に見えるかたち...可視化することで収支という意識に働きかけたいという狙い
毎月の予算を月の前半と後半の2つの封筒に分けました。1〜15日はこの封筒の中でやりくりしてみてね、16日〜月末まではもうひとつの封筒の中のお金でね、と言った感じです。1ヶ月は管理期間として長すぎ1週間だと細かすぎ、2週間ほどなら本人もイメージしやすいとのことでした。目に見えて残金がわかるので、まだお金があるorもう少なくなってきたというのが一目瞭然。これらを数ヶ月まとめて渡しています。
phase3:節約は意識すれど萎縮しないで
生活費とは別に”へそくり袋”と称して数万円入れて渡しています。月によって支出が多くなる時ってありますよね、お友達との集まりが続いたりヘアサロンに行ったり。そういう時のための予備費です。毎月の生活費を超える出費があったらへそくり袋のを使ってねと伝えています。
これはじつは今月赤字になったときに来月の予算に手を付けることを禁じるための工夫でもあります
収支の概念を思い出しやりくりの練習をさせるのが目的なので、ひと月という単位で決まった予算内で収めることやってもらわなければなりません。足りなかったら来月のを使えばいいや〜では今までの打出の小槌無計画支出と変わらないので前借りはNGにしました。
・決められた予算内でやりくりしてみる
・翌月分からの前借りや繰越はNG
・不足分はへそくり袋から補填OK(逆に余ったらへそくりにできる)
翌月はまた1から封筒に入っている予算内でやりくりを練習するというドリルのような方式です。これは私が子供の頃にポンカンさんから教えられたおこづかいの管理方法に似ています(笑)
さらにこれとは別に数十万程度が入っている通帳も持たせています。手元の現金しかない〜って思うと不安にもなるでしょうし全て子供の管理下だと思うと尊厳というか自信も失うでしょうからね...
収支や節約は脳トレだと思って意識して生活してもらう必要がありますが、人との交流やおしゃれなど楽しみを削るほど萎縮して生きて欲しくないのです。認知症予防のためにもどんどん人と交流して外に出なさいと医師からも言われています。お友達との茶話会やそのためにヘアサロンできれいにしてもらったり服を新調しようかな?って支出は(へそくり袋や通帳に入ってる範囲で)自由にどんどん楽しむ方向で使って欲しいです
半年ほど続けてみていますが、ポンカンさんもなかなか上手に節約できているしへそくり袋の中身を着々と増やしているようですw