甘夏っちゃんです!介護の時「親の貯金」を使えるか調べました。思ったより大変そう!

ポンカンさん(親)とは以前に終活の一環として貯金口座の整理を一緒にしました。

 

 

元気なうちはいいけれど、寝たきりになるよりも認知症のほうが心配と医者に言われたポンカンさん。今回は親の認知症が進んだ時...本人で手続きが無理になってきた時に、本人のお金で本人の生活費や介護費を支払っていくには今どういう準備をすればいいかいろいろ調べた話です(あくまで調べた&体験した個人の解釈の範囲なので正式にはご自身でご確認ください)。

 

少額・短期の建て替えなら私でもなんとかできますが、施設入居の一時金や手術代といったまとまった金額や、入所してからの生活費を何年も全額建て替え続けるのは到底無理です不安手続きが困難になった時にも引き続き本人の貯金や年金を使えるようにするにはどうすればいいのでしょうか!?

 

本人の代わりにATMで...なんてもはや通用しない

甘夏っちゃんも気楽に考えていました。もし本人が手続きできなくなっても、キャッシュカードを預ってATMで振込や出金を代理でしてあげればいいのでは?と。ところが今はそう簡単ではないらしいのあんぐり

昨今は高齢者を狙った詐欺が多発しているため金融機関は昔よりずっと細かく厳しいセキュリティ対策をしています。

 

例えば、高齢者の口座ではATMでの出金は低額で制限がかかったり、施設入居で100万必要だから1日30万ずつATMから引き出そうとしたら2日目でロックがかかって利用停止になったり、銀行の監視に引っ掛かればすぐ親に確認の電話が行き入院中などで確認が取れなかったり本人がうっかり忘れていてうまく答えられなかったりすると”意思能力がない”とみなされ口座を凍結されることもあるそう。

 

じゃあ窓口に本人を連れて行ってサポートしながら手続きすれば...というのも簡単にはいかない。手続き書類を”全て”本人が書けないとNG、名前のサインだけではダメなんだって!住所や携帯番号や日付も全部自署を求められます。これは代理手続きをする際の委任状も同じで、雛形をPCなどで作って印刷しておいて名前のところだけ自署というのもダメ。日付や委任の内容も全部自筆でなければNG。

 

定額貯金などはたとえ完璧な委任状持って行っても代理で解約できません。ちなみにネットバンクに口座をつくって子が代わりに操作すればいいじゃんって思ってる人も多いと思うけど、高齢者がネットバンキングの口座開設をする際は本人のスマホやPCから本人が操作するという規約ががっつりあり電話でその旨本人確認もされるそうです(もちろん本人を守るため大事なことなんだけど現実問題として不便)。

 

どうよこれ、一昔前の郵便局もゆるかったしJAさんも家に来てくれてみんな顔見知りで世話をしてるのはこの長男で婆様がどこどこの施設に入ることになったとか全部知っており顔パスで親の金が引き出せたよアハハ〜爆笑笑いって時代ではもうないのです。やっぱり認知症になる前の対策をせねばと3大制度について調べたよ下差し

 

【成年後見】

親の介護が視野に入り出したらおそらく誰でも一度は目にする制度でしょう。判断能力があるうちに本人が後見人を指名して代理でできる内容をあらかじめ決め公正証書にしておき家庭裁判所で認めておいてもらう任意後見制度というもの。先に手続きしておいて判断能力が低下した時にスタートできる。貯金や不動産の管理や売却や親が詐欺契約に引っかかった時にも取り消したりできる強い力を持つ筋肉ピリピリ

 

後見人になった人が不正をしてないかチェックする役目の監督人をおくことが必須で、弁護士などに頼んで年間15〜20万円くらいの報酬を払わねばならない札束そもそも家族が必ず後見人になれるとも限らないし(裁判所の判断次第)、そして一度スタートされれば途中でやめられないのだそうです、だから親が死ぬまで報酬費用も発生する...10年とか利用したら結構高額だよね。もっとも手堅く幅広い効力をもつ方法だけどコストや融通が効かないという点で私としては利用しづらい真顔

 

【生前贈与】

ポンカンさんが言い出したニヤニヤ将来の介護費用分まとめて先に渡しておこうか?と。そっか贈与も年110万円まで非課税とかいう話を聞いたことがあるし...と思って調べたけどこれも結構複雑だった。書類を作っておかなきゃいけないとか死んだ時から遡って3年分は課税されるとか2024年から7年まで遡って課税に変更になったとか。まとめて先に贈与して死んだ時に相続した分と合わせて計算して少しお得な税になる場合があるとか...とにかく複雑で私にはさっぱり理解できませんでした絶望ムリー

 

色々調べてちゃんとやったつもりでも結局あとになって「ああそれじゃダメですね贈与税かかりますメガネキラキラ」なんて確定申告で言われることになりそう。だったら初めから税理士さんに費用払って面倒なことは丸投げしたい。それに書面にするなら結局ここでも司法書士さんや行政書士さんの手数料がかかるんだよねー。

 

そもそもね”贈与”っていうのも変だなと甘夏っちゃんは思うわけ。だって親本人のために使うお金であって私の資産にするわけじゃないからさ知らんぷり生前贈与ってあくまでもあげるお金って意味でしょ?相続税よりも贈与税の方が多少お得だしさらに非課税の範囲で少しずつ生きてるうちに財産をあげようってことでしょ?

私的には本人の介護費用を預かりたいだけだし親の介護費用にするのに贈与税払うのもおかしいよな〜?って思っちゃう。税法、もうぜんぜんわからないのでこれ以上考えられない無理だ...。

 

【家族信託】

CMで熟年の俳優が「そろそろ親父がそんな年齢になってさ相談してみようかな」とか言ってるアレ。信託銀行ってなにやってるかも知らなかったけど[高齢者 親 介護費用]などで検索していたら家族信託という言葉が出てきました。以下の話は金銭に限った銀行の信託口座についての話です。

 

ざっくりした私の理解では、信託口座に親おばあちゃんがお金を入れておいて銀行と前もって取り決めをしておけば認知症などになったときに指定された子供お母さんがその口座から介護費用や親の生活費を出金できるというシステム。銀行によってサービス内容は異なるけど、出金するには領収書とかが必要・誰が何に使ったか他の兄弟お父さんも記録を閲覧できるみたいなのが一般的。

 

こちらはわりとまとまったお金(数百万以上)を預けなければならず手数料も一括で1〜2%とか。例えば500万を預けて信託報酬2%だと手数料は10万円にも!なります。それ以外にも手数料が月額数百円〜数千円が必要なところが多い。

家族信託サービスを導入している銀行はそれほど多くなくてうちから行きやすい距離では2行しかありませんでした。

 

まとめ

どの制度も一長一短あって、コストも安くない。親が(自分が)優先したいのはなんなのかをきちんと整理する必要がある。相続時に少しでも節税になるようにとか、収益不動産のことも相談したいとか、揉めないように兄弟みんなでチェックできるようにしたいとか、うちみたいに認知症が進みそうだから本人の口座から介護費を出せるように設定しときたいとかね。

 

いろいろ調べてみてお金かかるし面倒だなって正直思います。ギリギリまで本人がお金の管理をできればいいのですが、今の時点でちょっと怪しくなってきたかもって思うんだったら、のちのち面倒なことになることが想像できるのでやっぱり早めに備えをしておくのが良いと思いました。

判断能力があるうちに準備進めます!物申すヤルゼ