悪性の卵巣嚢腫で両方の卵巣と子宮全摘出後、
2ヶ月おきの腫瘍マーカー等の検査をし、
術後1年目を無事クリアしました。
よ、よかった・・・(毎回ヒヤヒヤ)
今後は少しずつ検査のタームが延びて行くそうです。
そんな安心を一区切りとし、
わたしはすぐに次のミッションに取り組みました。
そう、乳がん検診。
会社の検診がさっと終わる触診と超音波だけで、
しかも何年もやってなかった。
近年は卵巣の方に気持ちがかかりっきりで、
お胸の方まで考える余裕がありませんでした。
医療関係の仕事をしている友達からは、
遺伝的に婦人科(下のほう)が出やすいなら、
上(お胸のほう)も注意しておいたほうがいいよと言われていました。
日常のバタバタでそんなこんなも後回しにしていたのですが、
そんなとき知人が乳がんになったと聞きました。
その知人も我が家と同じく婦人科系疾患が多い家系で、
お母様やおばさまや姉妹にもがんが見つかっており、
手遅れで亡くなった人もいるのです。
あ、もうこれ神の啓示だわ、とさすがに病院に予約を入れました。
以前、女性専科の病院で検査を受けていたのですが、
久しぶりに連絡をすると、
なんと乳腺外来の当時の責任者が辞めてしまっていました。
そこはその先生が売りも同然で、
立派な手術設備と女性に特化した入院設備を備えていました。
なのに設備はあるのに手術できる人がいないため、
輪番の先生による検査しかできないと。
過去のわたしのデータもあるし、
何かあった場合それと比較することもできると思って頼りにしていたのに。
病院探しに困っていたところ、
乳がんの友達から乳がん専門の病院を紹介してもらえました。
エコーとマンモの検査ですので、
国民健康保険の検診なら無料でやってもらえる種類ですが、
やっぱりお胸専門に診ているところは時間のかけかたが違う。
超音波を当てる角度やひとつひとつの時間も丁寧ですし、
会話しながら気になるところを入念に撮ったりもしてくれます。
マンモの例のはさみこみも、
え、こんなに時間かけて繊細な角度で撮影する?
というくらい皮をミリ単位で引っ張って固定されます。
今までのマンモの中で一番薄く、一番痛かった・・・
で、先生は3分診療でしたけど、
ご自身で画像をよく見て行かれたらよいでしょうと、
わたしが不安に思っていた(しこりかな?攣ってないかな?の)部分も
どういうことなのか未時間時間なりに端的に説明してくださり、
普通の健診レベルじゃ曖昧なの不安なこと言われたかもしれませんけど、
あなたは全然問題ないから、下の既往歴や遺伝性疾患はあったにせよ、
乳がんに関しては何の問題もなし!大丈夫!
って言い切っていただけました。
ただし1年に1回はちゃんと検査してね、とのこと。
安心~~~そして毎年絶対絶対来ます~~~この安心を得るために〜〜〜。
とりあえず、何かあっても早期なら打つ手はあるというのが、
病気になったときに理解したことです。
不摂生している友達にも、検査だけはやっとけと言います。
なんにもないのが一番だけど、みんなどこかは弱ってくる。
いかに早く見つけるかがこれからの行き方を大きく変えると思うのです。
検査して、早く見つけて、早く手を打つ。これに尽きます。
背中を押してくれた友達に感謝。
そして。
懸念が払拭されても続くのが更年期障害です。
いやもうひどい。
わたしどうなっちゃうの?何もできないんですけど?って感じです。
もう全摘しちゃったからどうしようもないけど、
まだホルモン剤などで補えないので何の打つ手もないのが辛い。
夏のホットフラッシュは季節とともにかなり収まり、
もともとの体質だった[冷え]地獄がやってきました。
熱いのも苦しいですが、冷えは他の症状を引き起こすので
体調が悪いという意味では冷えの方がきついです。
冷えだすと、何枚きても足首を温めてもカイロを貼っても長湯をしても、
一向に温まらない。ずーーーっと冷えっぱなし。ずーーーーっと寒い。
そのうちに発熱、胃の動きも悪く消化不良、下痢などが慢性的に続きます。
もちろん、通常の更年期症状のめまいや倦怠感はデフォルトです。
わたしはついにフルタイムの勤務を諦めました。
体調が悪すぎて出社できん、
座ってるのも辛くて暇な次期なら1時間でも早退したいなど、
日常生活を送る体力がないのです。
こんな調子で機嫌よく大笑いして暮らせるわけもなく。
そう、体調不良のせいもあって不定愁訴も頻繁に起こるようになります。
いや〜大変ですわ。
安定剤もきかないときがあり、
本当に嫌われ者の厄介者でイラついてて嫌な顔をして
自分はどうしちゃったんだろう?って思うときがある。
そう思いながらどうもできない。
ただただ気分が悪い。
ムカついたりちょっとしたことで泣いたり、ケロッと治ったり。
彼からも、最近ひどくない?ちょっともう僕もガマンするの辛いんだけど,
とまで言われてしまうほどです。
最初は同情してくれていたのですが、今はすっかり呆れ顔です。
更年期の時に夫の理解がなく辛かったという奥さんは多いです。
年上の知り合いは更年期で体調が悪く横になって休んでいたら、
ゴロゴロするな、見ていてイライラすると旦那さんに足で蹴られたそうです。
ひどい・・・・。
手指の関節痛も一向に良くならず痛いまま。
スーパーの袋を持つのも痛いので重い買い物の日は肩掛けバッグ持参です。
指の関節が痛いって、日常生活がいろいろ不便ですねー。
わたしはこういう時、可能な限り休みます。
多少収入が減っても、だらけていると思われても、
可能な限りですが、今の自分を受け入れて、
今の自分の体調に合わせて生活を変えます。
フルタイムからパート勤務に変え、
彼氏にも感謝と理解してほしいむねをひたすら伝えます。
調子が悪い時は寝てるし、家事できない時も謝ってやりすごします(笑)
がんばったところで辛いだけだし、
コントロール(投薬治療などで緩和)もできないことなので、
とにかく今できるだけ穏やかに暮らすことを最優先して、
体が慣れるまでやり過ごすプランに人生設計を変更しました。
ストイックな人ってここでも、
みんな辛いのだから我慢せねばとか、
家庭ではお母さんとして笑顔で過ごさねばとか思うのでしょうが、
これは病気なのです。
病気療養中なのですから、自分のことを第一優先にして当然です。
わたしの家族は女性でも正社員でガッツリ働いている人が多く、
高度成長期の年代の人たちなので更年期の時も無理して仕事を続けていました。
でも職場で喧嘩して険悪になったり、
そんな周囲の人や自分自身にさらに腹を立てて毎日泣いていました。
非常にストレスフルな数年を過ごしていたと思います。
さっさと安定剤飲んで適当にやり過ごしてればよかった、
あんな時に今まで通り結果を残そうなどとせずに、
時短勤務や早期退職してもよかったとみんな今では言っていますもの。
いつかマシになる時がきたらまた頑張ればいいと思います。
ほんと、手術して終わりではない。
検査のたびに仕事も休まないといけないし、
更年期の諸症状で体調も悪いし、
退院してからも調整の日々は続きます。
若くもないですし、体も大きく変化しているのですから、
それを受け入れてライフスタイルも変えていくくらいのゆるさで
やっていきましょう!